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焼酎のサイズに注目! 自分にあったサイズを知ろう

焼酎のサイズっていろいろあるけど、何を基準に、どうやって選んだらいいんだろう?
今回は、そんな疑問にお答えするべく、焼酎の容器のラインアップやサイズごとのメリット・デメリットについてご紹介します。

焼酎の瓶は、一升瓶が基準の画像

焼酎の瓶は、一升瓶が基準

焼酎の瓶は、一升瓶から四合瓶、ミニボトルに至るまで、多様な容器のサイズが揃っています。
まずは、基準となる一升瓶について詳しくご紹介します。

一升瓶のサイズ

一升瓶のサイズは、高さ約39.5cm、底辺の直径は約10.5cm、上部の直径は約3cm。
一升瓶のサイズは日本のJIS規格によって標準化されており、厳密には細かく定められています。

【一升瓶サイズ/JIS規格】
〈高  さ〉 395±1.9 mm
〈底部直径〉 105.3±2.5 mm
〈上部直径〉 30±0.3 mm
〈最小肉厚〉 1.7 mm
〈容  量〉 1800 ±15 ml
〈参考質量〉 950g
-参考「特殊容器制度について」経済産業省

ちなみに、一升瓶は使用後回収されて繰り返し使用される「リユース瓶」です。
かつては「一升瓶は酒屋に返す」という考えが一般的だったそうですが、今ではあまり知られていません。
家庭で一升瓶が空いたときは、酒屋や自治体の回収を利用して、リサイクルしましょう。

一升瓶の容量の画像

一升瓶の容量

次に、一升瓶の容量について。端的にいうと、「1升=約1.8L」です。
「一升」は、日本古来の「尺貫法」という計算法で定められた単位のひとつで、メートル法の単位にピタリとはまりません。
正確には、「一升=1.803906837L」なのですが、実際の一升瓶の量は「1.8L±15ml」。
「1升は約1.8Lに相当する量」と覚えておけばよいでしょう。

一升瓶のコスパ

コスパを重視するなら、迷わず一升瓶を選びましょう。
蒸留酒である焼酎は、醸造酒である日本酒やワインと比べて開栓後も比較的長く品質を保てるので、一升瓶と好相性です。
参考までに、宝酒造の全量芋焼酎「一刻者」25°の参考小売価格(税抜き)を見てみましょう。
・1.8L →2,803円
・720ml→1,362円
・500ml→979円
・300ml→668円

一升瓶(1.8L)は720mlの2.5倍の容量なので、単純計算すると3,405円のはず。
ところが実際には398円も安い!300mlと比べると、なんと1,205円もお得になるのです。
習慣的に焼酎を飲む人やお気に入りの一本がある人にとって、あるいは大勢で飲む場合には、一升瓶が最適といえるでしょう。

焼酎以外でも使えるの画像

焼酎以外でも使える

一升瓶が使われているのは、なにも焼酎だけではありません。
日本酒はもちろんのこと、醤油やみりんなど、和食に欠かせない調味料の容器にも、一升瓶が使われています。
最近では、和風調味料の使用量が減少したうえ、紙容器・PET容器が主流になって、一升瓶はあまり見かけなくなりましたね。
古くから国産ワインの生産が盛んだった山梨や長野では、「一升瓶ワイン」を生産しているワイナリーも。
コスパが良いので、大勢で飲むシーンに活躍しそうです。開栓後の長期保存には向かないので、すぐに飲み切れる場合に限り、オススメです。

最近は5合瓶も人気

5合瓶のサイズの画像

5合瓶のサイズ

5合瓶のサイズは、高さ28.9cm、底辺直径8cm、ほど。
ナイト系のお店や居酒屋などでボトルキープされている焼酎には、このサイズが多いですね。

5合瓶の容量

5合瓶の容量は、一升=1.8L瓶のちょうど半分、900mlです。

紙パックの画像

紙パック

軽量性や廃棄のしやすさが人気の紙パック。
容量も2Lの大容量パックから180mlのお試しサイズのパックまで、選択肢も多いのが嬉しいですね。

「れんと」はサイズが豊富

黒糖焼酎「れんと」は、スーパーなどでもよく並んでいる人気の銘柄です。
容器のサイズのバラエティが豊富なことも、小売店で採用されやすいポイントになっているのかもしれません。
「れんと」は、アルコール度数25度のものだけでも、一升瓶(1.8L)の他に、五合瓶(900ml)、四合瓶(720ml)、そして1.8L紙パックを展開。
割らずにそのまま飲める16度の「れんと」だと、五合瓶、四合瓶、300ml瓶、360mlポリ容器を揃えています。

その他の本格焼酎

魔王、村尾、伊佐美などのプレミアム焼酎の多くは、1.8Lの一升瓶か720mlの四合瓶のみをラインアップしています。
紙パックだと高級感が薄れてしまう…という印象は、少なからずあるのかもしれませんね。
とはいえ、容器を紙パックにすることで、スーパーの棚に並べたり家庭の冷蔵庫に保管したりしやすくなるメリットは、軽視できません。
霧島酒造は2018年10月、それまで年2回の数量限定で販売していた「赤霧島」を、通年販売に切り替え、同時に1.8Lパックを投入しました。
22年2月1日からは、「茜霧島」の1.8Lパックも発売しています。

銘柄ごとの容器ラインアップ

二階堂の画像

二階堂

大分の本格麦焼酎「二階堂」は、25度だと一升瓶、四合瓶、五合瓶の3種類、20度だと一升瓶、五合瓶の2種類のみを揃えています。
紙パック商品はありませんが、たっぷりサイズの「二階堂 パーティーボトル」(25度、1.92L)をラインアップしています。

神の河の画像

神の河

薩摩酒造の本格麦焼酎「神の河(かんのこ)」は、720ml瓶と300ml瓶をラインアップ。
また、20度の「神の河 Light」は、600mlの商品です。これら3アイテムとも、レトロでエレガントなデザインボトルを採用しており、3年以上貯蔵した琥珀色の麦焼酎がよく映えています。

いいちこの画像

いいちこ

いいちこは、スタンダードな25度と20度だけでも、一升瓶、1.8Lパック、五合瓶、900mlスリムパック、それに200mlカップと、豊富なラインアップを展開しています。
25度では225mlもありますし、そのまま飲める12度の200mlカップも。
また、蒸留酒携帯用のスキットルのような形状の「いいちこパーソン」、プレミアム商品の「いいちこフラスコボトル」、「いいちこスペシャル」、「いいちこ民陶くろびん」など、眺めるだけでもワクワクするようなデザインの容器が揃っています。
容器のバラエティの豊富さでは、「いいちこ」の右に出る銘柄はないかもしれません。

ミニチュアボトルの画像

ミニチュアボトル

大容量の一升瓶から順に解説してきましたが、ここで最小容量の「ミニチュアボトル」についてご紹介します。
ミニチュアボトルは、100mlの超少量サイズの商品です。
グラス1杯分の焼酎を、お試し感覚で飲むのにいいですね。
薩摩酒造の「よいしょ白波10本セット」、本坊酒造の「杜氏厳選 焼酎 飲み比べセット」、田苑酒造の「OTOYOI 飲み比べセット」など、各メーカーがさまざまなミニチュアボトルのセット販売を行っています。
飲み比べはもちろん、見た目もかわいいので、雑貨感覚のお土産として配るのも楽しいですね。

焼酎瓶の歴史

かつての焼酎の容器の画像

かつての焼酎の容器

最後に、焼酎瓶の歴史について少しだけ触れておきましょう。
かつての焼酎の容器は、現在のようなガラス製ではなく、陶器でした。当時は日本酒も木樽で運ばれ、量り売りで売られていました。
陶器の焼酎瓶も、一升瓶10本分の容量にあたる一斗瓶(約18L)。
一斗瓶の焼酎瓶の生産は、明治40(1907)年頃に愛知県の常滑で盛んになり、山口県や兵庫県でも生産されるようになりました。

ガラス瓶の普及は昭和からの画像

ガラス瓶の普及は昭和から

ガラスの一升瓶が普及し始めたのは、昭和30(1955)年頃のこと。
これを機に、昭和40(1965)年頃には、一斗焼酎瓶の製造は打ち切りに。
かつての生産地だった常滑には、焼酎瓶の不良品が土管と共に擁壁として積み上げられている光景が、当時の産業の名残りを留めています。

まとめの画像

まとめ

今回は、焼酎の容器に注目してみました。
コスパや健康をふまえて、好みやシーンに合った焼酎のサイズを選択できるといいですね!

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