焼酎ハイボールを飲み比べてみよう!
目次
本格焼酎ハイボール
あっという間にポカポカ陽気になってきました。
お酒はキュッと熱燗で、焼酎はお湯割りで、などと言っていたのはいつのこと?
満開の梅を眺めながら、桜の咲き具合まで心配をする日本人にとって、春は何かと忙しい季節ですね。
気温上昇とともに、シュワっとした冷たい飲料に目が行きがちの中、最近気がついたことは、ハイボールのバリエーションが急に増えてきたことです。
そこで今回は、ハイボールの飲み比べをしてみたいと思います。
焼酎銘柄よりすぐり商品
店舗を回って揃えたのは以下の商品です。
原材料は、根強い固定ファンも多い本格焼酎です。
・いいちこ 下町のハイボール かぼす
・白岳 しろ ハイボール
・さつま島美人 ハイボール
・黒伊佐錦 ハイボール
いずれもアルコール度数7%。
糖質・プリン体・香料・甘味料ゼロです。
斬新なパッケージのハイボール
・いいちこ 下町のハイボール かぼす
大分県三和酒類の本格麦焼酎「いいちこ」のハイボール。
冷蔵庫に並んでいるハイボールの商品群を見たときに、このレトロで、魅力的なデザインに真っ先に目を惹かれました。
最初の「い」を女性に髪の毛にかけてデザインするあたりは、遊びごごろとセンスを併せ持った「いいちこ」ならではの商品です。
コンビニとスーパーを合計7件回りましたが、あったのは一店舗のみ。
しかも、残りの品薄ぶりからして売れていますね。
このハイボールをかぼす風味にしてあるということは、そこそこ添加物が加わっていると思いましたが、原材料は本格麦焼酎とかぼすスピリッツ、炭酸だけという潔さ。
麦焼酎いいちこの美味しさを、最高の状態で飲ませてくれそうな心意気を感じます。
最初の飲み口は、柑橘系の香りと共に嫌味でないフレーバー感。
この嫌味でないフレーバーというのが、私の中ではいつも評価の基準になっています。
フレーバーで飲ませるのか、お酒のおいしさをフレーバーが演出するのかは大きな違いがあります。
要するにバランスと、相性の問題になると思います。
お酒好きからすれば、「いいちこ」の最高の美味しさを見せてくれ!!という気持ちでいただきます。
結果、「美味しいですねぇ〜」
「いいちこ」本来のフレッシュさ、クールでまろやかな美味しさが活きています。
まるで搾りたてのかぼすように、ハイボールを清涼な味に仕立てています。
加えて、炭酸水との配合具合。
「これがいいちこの黄金比なのか」と、感服しました。
ご当地ハイボールシリーズ
日本種類販売株式会社より2021年5月発売の、本格焼酎使用の「ご当地ハイボールシリーズ」です。
セブン&アイホールディング向けに開発したオリジナル商品。
・白岳 しろ ハイボール
熊本県産本格米焼酎は高橋酒造の「白岳 しろ」です。
米由来の柔らかさと透明感、ふくよかな麹の甘みを持ちつつ、すっきりとした喉越しが魅力の焼酎です。
「焼酎はちょっと・・」という人に「しろ」をすすめてみると、気に入っていただけることの多い銘柄です。
ハイボールでの飲み方は初めてなので、期待値が高まります。
炭酸を加えただけで、米の旨味が花咲きました。
「しろ」自身は香りも強くない分、かえって米焼酎としての旨味と、甘味、焼酎と炭酸のドライさが引き立つのです。
コピーの通り「しろ史上、最高のスッキリ感」。
静かに旨さを堪能したいハイボールです。
この「白岳 しろ ハイボール」の美味しさがわかった人は、焼酎の味がわかる人だ思います。
「これであなたも焼酎党」認定をして盛り上がりましょう!!
・さつま島美人 ハイボール
鹿児島県産本格芋焼酎で長島研醸の 「さつま島美人」をハイボールとしてパッケージしたもの。
パックの焼酎のデザインを踏襲しているので、手に取りやすい商品です。
芋焼酎は独特の癖と香りがあるので、「好き嫌い」が大きく分かれます。
それをソーダで割るとどうなるのか。
アルコール度数は当然下がりますが、炭酸の揮発性により香りが明確になりますが、それがふわっとやってくるものの、後を引かない香気となります。
「薩摩美人 ハイボール」は、芋焼酎のハイボール中でもさっぱりと飲みやすく、芋の甘みと香りが心地よく広がり、馴染みやすい味わいになっています。
炭酸も最近流行りの強炭酸というレベルではなく、程よい発泡具合。
これが、メーカーの力の出しどころなのでしょう。
・黒伊佐錦 ハイボール
こちらも鹿児島県産本格芋焼酎、大口酒造の「黒伊佐錦 ハイボール 黒麹仕込み」。
パッケージからしてガテン系のイメージですね。
まずはガツンとくる芋焼酎の味。
その後からやってくるのは、きめ細やかで喉に残る甘くて渋い味わい、これこそ病みつきになる味です。
鼻から抜ける黒麹と、どっしりとした芋の香りは、重めの焼酎好きにぴったりのハイボールです。
それらの美味しさが缶にパッケージされていながら、何一つ取りこぼすことなく、作りたてのハイボールのように再現されていることに、驚きさえ感じます
まとめ
これまでは、柑橘系のフレーバー・甘味料と炭酸で割った飲みやすいサワーが、店舗の冷蔵庫を占めていましたが、現在では、こんなにも本格焼酎のハイボールが発売されていす。
元々の焼酎の味を知っている人、その素の味を知っている人が多い中、さらに美味しく飲んでもらう商品を作るのですから、研究に研究を重ねているのだと、素人の私でも想像できます。
今日いただいた4品の中で、炭酸ひとつとっても「いいちこ」「黒いさ」は強め。
「しろ」と「さつま島美人」は弱めと違いがありました。
比較してわかる、この発泡具合の差にもメーカーの努力の跡が見えますね。
350mlの缶のお酒を飲んでいる最中、味が抜けないように変化も楽しめるように考えられたのだと思います。
また、飲み比べをしてく中で、味覚を整えるためにも、私は白菜漬けを合間に食べていました。
この、漬物の塩分が焼酎ハイボールの味を口の中でリセットしてくれます。
塩分を摂取した後の「いいちこ」は、よりフレッシュになり、かぼすの味が際立ちます。
「しろ」は、米の甘みも一段とまろやかになり、「しろ」本来の味をより確認できます。
芋焼酎2品は鼻腔の奥に「ぷーん」と蘇る気持ちの良い芋焼酎の香り。
是非とも、爽やかな漬物をお供に「本格焼酎ハイボール」を味わってみてください。
奥深く、味わい深いひとときとなることと思います
次はどの焼酎のハイボールに出会えるのか。
ワクワクしています。
この記事を書いた人
森 由佳
食事とお酒を美味しく食べて飲めることを、人生の後半戦の目標に掲げています。家には常に焼酎のボトルが鎮座しているという環境で育ち、焼酎愛飲歴たっぷりのライターです。ざっくりとした視点で焼酎を語ります。
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