芋焼酎に使われている芋の種類はご存知ですか? その特徴と飲み方までご紹介します
1970年代の全国的な焼酎ブームから、コクのある芋本来の味わいをもつ芋焼酎の人気も定着しました。そんな芋焼酎。意外と知られていないのが、使われるサツマイモの種類。
今回は、芋焼酎に使われる芋の種類を特徴とともにご紹介します。
芋焼酎のサツマイモの種類
お馴染みの食用のサツマイモは表皮が赤く、形は細長い。肉色は白です。
一方、焼酎用のサツマイモは表皮が白色か淡黄色で、形状は太く、丸っこいのが特徴です。
黄金千貫(コガネセンガン)
芋焼酎用の品種の中では、いちばん使われているサツマイモです。もともとはデンプン用の品種として1966年に開発されました。芋焼酎の原料として使用してみると適性が抜群に良かったので、以来、ほとんどの焼酎酒蔵が採用するようになりました。
他のサツマイモよりデンプンを含む量が20〜30%ほど高いので、収穫量と貯蔵性に優れています。よって、生産者にとってとてもコスパの良い品種といえます。味わいの特徴は、膨らみのある甘さ。
食べるとほくほくと甘く味がよいので、実は食用としても優れています。
黄金千貫を使った焼酎・・・黒霧島、森伊蔵、魔王、村尾
おすすめの飲み方・・・お湯割り、ロック
ジョイホワイト
芋焼酎用に開発された品種です。鹿児島県の大手酒蔵の希望もあって、国の研究機閲が品種改良を進めた結果、1994年に開発。特徴はなんといってもフルーティな香り。そのため、芋焼酎が苦手という人にも人気があります。黄金千貫に次ぐサツマイモの種類として注目を集めています。
ジョイホワイトを使った焼酎・・・ひとり歩き、夢鏡、山ねこ、海王
おすすめの飲み方・・・ロック、炭酸割り
シロユタカ
黄金千貫と同程度のでんぷん含有量があります。また、収穫量も多いので人気です。シロユタカを使うとミルクのような甘さとフルーティーな味わいの焼酎ができます。皮は全体的に白色で両端のみ紅色を帯びていて、中身は淡黄白です。
シロユタカを使った焼酎・・・薩摩茶屋、大自然林、烏天狗
おすすめの飲み方・・・ロック、炭酸割り
ムラサキマサリ
シロユタカと、紫芋のアヤムラサキとを掛け合わせて開発された品種です。紫芋の成分はアントシアニンが豊富で、抗酸化作用の強い健康成分として注目されています。特徴はワインのような香りとフルーティさ。収穫量も多いので、焼酎の原料としての評価は高いです。その色素の濃さを生かし、加工食品用としても使用されています。
ムラサキマサリを使った焼酎・・・赤霧島
おすすめの飲み方・・・お湯割り、ロック
紅さつま
高知県で育てられた 「土佐紅」というさつまいものうち、鹿児島県で栽培しているものを紅さつまと呼びます。皮は濃い紅色、中身は黄白色なので外見上は馴染みのある品種。青果用としては鹿児島県内で最も多く栽培されています。甘くてほくほくとしているので、焼きいも、ふかしいもなど食用にも向いています。
シロユタカを使った焼酎・・・薩摩紅
おすすめの飲み方・・・お湯割り、ロック
安納芋
古くからさつまいもの栽培が行なわれてきた種子島の在来種。皮の色はあざやかで、形もよいのが特徴。中身は淡黄色だが、蒸すと橙色になります。甘みが強く、としてもおいしいので、最近はコンビニのスイーツの原料としてもとても人気があります。
安納芋を使った焼酎・・・しま安納
おすすめの飲み方・・・ロック
まとめ
いかがでしたか。
芋焼酎と一口にいっても、原料に使われるサツマイモの種類はさまざまなのでした。ふくらみのある甘い黄金千貫、フルーティーなジョイホワイトなど味わいの特徴もはっきりしています。また、健康効果の高い紫芋系のサツマイモも注目。
それぞれの違いを意識して飲み比べてみると、芋焼酎の世界が広がります。芋焼酎の個性は使われるサツマイモの種類によって今後、ますます豊かになることでしょう。
この記事を書いた人
SHOCHU PRESS編集部
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