焼酎の黒酢割りで元気に!黒酢で焼酎をもっと楽しく
好評のお酢サワー割りに続き、黒酢割りを紹介いたします。
前回は果実酢を中心に割りものを集めましたが、今回はお酢の原材料を黒酢に絞ってみます。
黒酢というと、体に良いとされサプリメントなどにもよく使われています。
体に良いとされていますが、そのままだと味がきつくて飲みづらいのでサプリメントになった経緯もあるでしょう。
私自身も料理にはよく使います。
酸味と共に香りが良く、料理に柔らかさとコクが出るので重宝していますが、飲料としてはきついイメージがありこれまで手を出していませんでした。
それでも最近は黒酢だけでも多くの商品を目にするようになり、飲料用にも工夫されたタイプのものも出ています。
様々な黒酢商品に触れながら、美味しい焼酎割りを探っていきたいと思います。
黒酢の効能
お酢と黒酢の違い
原料の違い
黄色い酢、琥珀色の黒酢と、単純に色の違いと思われがちですが、その違いは原料・製造法にあります。
お酢には大きく分けて、穀物を原料とした穀物酢と、果実を原料とした果実酢があります。
穀物酢と呼ばれるものの中で、黄色い米酢は精米された米を原料としています。
その穀物のうち、玄米や精米度の低い米、大麦を原料としたものを黒酢と呼びます。
ちなみに、中国で生まれた香醋(こうず)はもち米を使っています。
製法の違い
一般的な米酢は、蒸した精米に水と麹菌を加えて糖化させたら、酵母菌を入れてアルコール発酵させます。
そこに酢酸を加えて4ヶ月ほどでお酢になります。
一方、日本最大の生産地である鹿児島県霧島市の福山の黒酢は、玄米、麹菌、水を壺に仕込んでから屋外に置きます。
一年以上かけて、じっくりと糖化、アルコール発酵、酢酸発酵を促すのはその風土。
神秘的な製法ですね。
黒酢の栄養価
クエン酸、酢酸、アミノ酸
・疲労回復
お酢に含まれるクエン酸や酢酸は、運動によって筋肉にたまる乳酸を分解するので、疲労回復に効果があります。
黒酢にはBCAAという筋肉を構成する重要なアミノ酸が多く含まれています。BCAAとは、筋肉のたんぱく質を構成するバリン、ロイシン、イソロイシンという3つの重要なアミノ酸の総称で、運動をする時のエネルギー源として働きます。
黒酢を摂取することで運動時の持久力を高め、疲労を軽減する効果が期待されています。
・生活習慣病予防
黒酢に豊富に含まれるアミノ酸やクエン酸などの有機酸は、血液の循環を改善し、サラサラの血液にしてくれます。
免疫力を高め、生活習慣病予防や血圧低下に効果的です。
・カルシウムの吸収効果と尿酸値降下作用
黒酢に含まれるクエン酸は、カルシウムを吸収しやすくする作用があります。
さらに、クエン酸は尿をアルカリ性に近づけ、尿酸を排出させ易くします。
それにより尿酸値を下げます。
・美肌効果
美肌効果に欠かせないチロシンやトリプトファン。
成長ホルモンの分泌を促す豊富なアミノ酸と、アンチエイジング作用のあるクエン酸による、キレート作用や抗酸化作用があるので、肌を含めて体全体を整えます。
肝機能を高める効果
黒酢に含まれる必須アミノ酸には、肝機能を高める効果があります。
さらに体内に入ったアルコールの代謝を速め、分解を促進します。
アルコールを摂取する前に黒酢を飲めば、二日酔いの予防にもなります。
お酒を嗜まれる方には最も心を掴まれる効果ですね!
黒酢色々
黒酢としての人気の商品と、黒酢飲料として販売している商品、手軽に飲めるパック商品をピックアップしてみました。
いずれも人気商品の上位にランキングされているものばかりです。
焼酎と合うのはどれでしょうか。
果実割り飲料
ミツカンが出している、黒酢飲料でストレートタイプのもの2種です。
他にも、ヨーグルトやザクロなども販売されています。
希釈タイプもありますが、まずはそのまま飲めるストレートタイプで味を確かめてみたと思います。
・ブルーベリー黒酢
ブルーベリーの香りが強く優しい味わい。
黒酢飲料の強さは全くなく、言われなければ黒酢とわからないくらいです。
・りんご黒酢
リンゴのフレーバーが効いています。
こちらは後からほんのり黒酢の香りを感じます。
酢酸の働きで内臓脂肪を減らす機能性食品と謳っていることから、無理なく飲める美味しい飲料を目的に作られたのだろうなと思います。
1リットルパックで、一日の摂取量500mlが目安と記述されています。
ストレートタイプで柔らかな味なので、炭酸を入れる場合は、ドライな味わいが少し加わる程度の少量が良いと思います。
黒酢飲料:麦焼酎は7:3ぐらいの比率で割ると焼酎の味と香りがよくわかります。
特にブルーベリーはおすすめです。
りんごは素材の味が強いので、芋焼酎が合うでしょう。
パックの黒酢飲料
コンビニで、健康飲料のコーナーなどに並んでいるお手軽なサイズの商品です。
りんご果汁などで、飲みやすくしているために、飲料自体はそれほど黒くなく、米酢に近い黄色をしています。
・はちみつ黒酢ダイエット(タマノイ酢)
黒酢飲料としては、お馴染みのパック飲料。
ヘルシーで健康食品に近いイメージとして目に馴染んでいる商品ではないでしょうか。
リンゴジュースと蜂蜜の味がして、飲みやすいタイプです。
・内臓脂肪を減少させる黒酢飲料 りんご(メロディアン)
こちらは酢酸が入った機能性食品飲料。
りんごジュースの味に黒酢の酸味が加わったイメージ。
味覚的にはリンゴジュースに近いのですが、あとからお酢の強さが伴ってきます。
・本醸造 黒酢で活力(伊藤園)
この3品の中では最も黒酢っぽい飲料です。
コピーにあるように、日常生活の疲労回復には最適、確かにシャキっとします。
「はちみつ黒酢ダイエット」と「内臓脂肪を減少させる黒酢飲料」は、甘味が強く、焼酎で割るとアルコールと焼酎の香りにより、甘味はより際立ちます。
後味に残る焼酎の味が、ほのかな苦味を伴って大人のドリンクに仕立て上がります。
炭酸を加えて割ると、程よくドライになります。
「本醸造 黒酢で活力」は、この中では酸味が一番あるので、炭酸は入れずに氷をたっぷり入れて、そのまま割りものとして使うことをお勧めします。
いずれもりんご果汁の味がはっきりしているので、麦や米焼酎、サトウキビ焼酎などで、フルーツサワーのようにしていただくのが良いかと思います。
さっぱりとし黒酢割りになります。
人気の黒酢
おすすめ黒酢のランキングトップに出てくる「臨醐山 黒酢」(内堀醸造)。
岐阜県の黒酢です。
料理用に出されている黒酢なので、飲料にする場合は水で3〜4倍に薄めます。
原液のまま舐めてみるとわかりますが、従来の黒酢のイメージを覆すマイルドな味です。
3倍に薄めてみると、その滑らかな美味しさがよくわかります。
甘い方がお好きな方は蜂蜜を入れると良いでしょう。
このままで焼酎の割りものとしても、十分通用します。
むしろ、焼酎を入れると、黒酢の中に潜む甘味が引き出され、黒酢の香りと共に格別な美味しさになります。
これは、芋焼酎で行きたいところですね。
芋焼酎の香りが黒酢効果で、さらに濃くなり、まったりとした甘さが時間を置くほどに馴染んできます。
まとめ
いいこと尽くしの黒酢ですが、量をとりすぎると、酢酸により胃の粘膜を痛めることにもつながります。
お酒と共に、程々にいただくことが健康の秘訣になるのですね。
黒酢に果汁を入れて飲み易くしているもので割ると、焼酎の香りがよくわかり、そのほのかな苦味が甘酸っぱい飲料を大人のドリンクに変えてくれました。
純粋の黒酢においては、その中にある旨味や甘味・酸味、香りが焼酎と馴染むことにより、今まで味わったことのないドリンクになります。
お酒の最初に一杯、あるいは黒酢サワーでシメとしてみてはいかがですか。
この記事を書いた人
森 由佳
食事とお酒を美味しく食べて飲めることを、人生の後半戦の目標に掲げています。家には常に焼酎のボトルが鎮座しているという環境で育ち、焼酎愛飲歴たっぷりのライターです。ざっくりとした視点で焼酎を語ります。
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