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焼酎の原酒とは?

焼酎というお酒のアルコール度数は、一般的に25度です。
この一般的な25度のレギュラー焼酎には、「原酒(げんしゅ)」というお酒が存在します。
同じ銘柄でありながら度数が高く、瓶が重厚。そして値段も高いので、気になっていた方も多いと思います。
今回は、そんな原酒についてご紹介します。

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原酒とは?

原酒とは、蒸留した後の本来の焼酎のことです。水で「割水(わりみず)」したり、他の焼酎をブレンドしないお酒です。
アルコール度数は40度前後と高いですが、焼酎本来の味わいと香りが濃厚。レギュラー焼酎とは違った魅力のお酒といっていいでしょう。

原酒のアルコール度数

原酒の度数は、最初から40度前後ではありません。蒸留の前後で度数が変化します。蒸留の最初では約60度になり、次第にアルコール度数が低下。蒸留の最後には約10度まで下がります。それらが調和して最終的には40度前後に落ち着きます。
蒸留の最初はアルコール度数が高いですが、強烈な香りと味わいが濃厚。そのため「初垂れ(はなたれ)」という焼酎で販売している焼酎酒蔵もあります。

原種の画像

原酒と25度焼酎の違い

原酒のアルコール度数は40度前後です。ウイスキーやほかの蒸留酒の度数と比較して、高いわけではありません。
ところが、日本ではお酒は食事と一緒に楽しむことが多いので、40度の度数は高く感じられます。そのため、原酒を割水して25度に調整されるといいます。

蒸留した原酒は、酒質を安定させるため一定期間、貯蔵熟成します。その後、割水によって25度まで調整されて、焼酎が完成します。

ストレートの度数の画像

原酒を割水する

割水に使用される水は、焼酎の酒質を左右するといわれています。
主に、酒蔵がある地元の天然水が使用されます。宮崎や鹿児島などの焼酎造りが盛んなエリアは、良質な水資源が豊富。特に鹿児島のシラス台地は、シラスの層内を通過するうちに水の中の不純物が濾過されて、良質の軟水が得られるのだといわれています。

焼酎三岳の画像

原酒の味わい

原酒の度数は40度前後と高いですが、割水やほかの焼酎がブレンドされていなので焼酎本来の味わいが楽しめます。焼酎そのままの味わいといってもよいでしょう。

本格焼酎の原酒

本格焼酎の原酒は、原料本来の味わいや香りが楽しめるお酒です。
本格焼酎は単式蒸留で製造されます。単式蒸留で蒸留が1回のみなので、原料の味わいや香りの成分が豊富に残ったお酒になるのです。
一方、甲類焼酎は連続式蒸留なので、アルコールの練度が高い分、味わいが無味無臭に近くなります。

本格焼酎の原料は、芋や麦、お米など多彩。原酒は、原料本来の味わいや香りを楽しむのにぴったりなお酒といっていいでしょう。

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原酒の飲み方

日本では、お酒は食事と一緒に楽しむ機会が多いです。原酒を割水して度数を25度にしたのも、食事と一緒に楽しむため。
しかし、焼酎の原酒はウイスキーやブランデーと同じように食事の後、リラックスして飲むのがおすすめです。

そのため、飲み方はお湯割りや水割りよりも、ストレートやロックで楽しみましょう。

ストレート

原酒は通常の焼酎と比較して、アルコール度数は40度前後と10度以上も高いです。なので、ほかの蒸留酒と同様、チェイサーを用意してストレートで飲むのがおすすめ。焼酎は食中酒というイメージが強いですが、原酒はむしろ食後酒として楽しみたいです。

ロック

香り高い原酒だからこそ、シンプルにおいしい氷だけで割って飲むのもオススメ。冷たい口あたりと薄まりすぎない味わいが、上質な原酒をよりおいしく感じさせてくれます。

まとめの画像

まとめ

いかがでしたか。
焼酎の原酒は、焼酎本来の味わいと香りが楽しめるお酒。一方、レギュラー焼酎は割水をして25度まで調整して、飲みやすくしたお酒だったのです。
原酒は、ウイスキーなどの蒸留酒と同じように飲むのがおすすめ。
食事の後、リラックスしながら味わってみてください。

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