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焼酎カクテルを作ってみよう 〜ホッピー編〜の画像

焼酎カクテルを作ってみよう 〜ホッピー編〜

シュワーっとすっきりしたお酒が美味しい季節になりました。
これまで焼酎の割りものを色々と綴ってきましたが、満を持してホッピーの登場です。

ホッピーとは

居酒屋でまずはビールで乾杯を済ませた後に、必ずホッピーに進む人がいますね。
それぐらい、固定ファンの多いホッピー。
ホッピーを置いてある店では私もかなりの確率でホッピーを頼みます。

本当は、ビールをもう少しいただきたいところです。
でも、アルコール好きだからこそ少しばかり体のことも気にかけて、健康的にお酒を嗜んでいたいので、ビアティストのホッピーと焼酎の登場となります。
何よりも、焼酎とホッピーの味、両方を楽しめて美味しい。
さらに、飲み疲れしないところが魅力でもあります。

ホッピーの誕生

ホッピーの製造販売会社であるホッピービバレッジ株式会社の前身である「石渡五郎吉商店」が赤坂で誕生したのが1905年。
この店を任された石渡秀は、わずか10歳の若さであったというから驚きです。
餅菓子を納め、ラムネ製造からサイダー、戦後になりホッピーへと発展してきました。

ホッピーは「ホップ」と「麦芽」と「水」で造られた、元祖ビアティスト飲料です。
ホッピーが製造され始めたのは1948年。

ホップの画像

戦後、粗悪な密造酒などが出回っている中、ホッピーで割れば美味しくなるということで人気が出てきました。
その事から、「割り飲料文化」のパイオニアとも言われています。

その後、ホッピーの「黒」が、1992年に製造開始されています。
こちらはまだ製造30年なのですね。

2016年にはグッドデザイン賞を受賞し、「Tokyo Drink HOPPY」として世界にも認められています。
浅草には「ホッピー通り」という路地もあり、外国人観光客や地元の人たちで賑わっています。

ホッピーの人気のワケは

ホッピーはビールと同じ製法で作られ、アルコール度数0.8%のノンアルコールビールです。

ヘルシー

100mlあたりのカロリーが11〜12kcal。
低カロリーを謳っている発泡酒などのおおよそ1/3のカロリーです。
そこに焼酎を加えますが、推奨されるブレンドの比率は焼酎:ホッピー=1:5なので自然と低カロリーになります。

低糖質

100mlあたりの糖質が1.7〜1.9。
糖質オフの発泡酒やリキュール類は、ホッピーと同じぐらいのものが多いです。

ただし、ホッピーはビールと同じ製法で作っているので、リキュール類などのように人工甘味料が入っていません。
そこに好感が持てますね。
糖質制限を意識していらっしゃる方にはおすすめです。

プリン体ゼロ

プリン体がゼロという数値は、お酒好きにとっては限りなく魅力的。
焼酎もプリン体ゼロなので、制限されている方や尿酸値が気になる方には理想的な飲料です。

ホッピーの飲み方

お店で注文するときは

ホッピーを注文すると、必ず「白か黒か」と聞かれます。
これもビールで言うと、普通のビールか黒ビールかの違いみたいなものです。

ホッピーには「なか」と「外」があります。
「なか」はグラスに入った焼酎のことで、「外」はホッピーです。
焼酎に対して、ホッピーを好みの分量で注いで飲むので、中だけをおかわりすることができます。
最初に白を頼んで途中から黒に変えてみる、黒白のハーフ&ハーフにしてみるなど、バリエーションを楽しめます。

結果として、庶民的な金額でお酒をいただけることになります。

こちらの写真がお店でよく見かけるホッピー。
昭和レトロ感がたまりません。

昭和レトロなホッピーの画像

グラスに焼酎を入れて出してくれるお店もあれば、やかんに入った焼酎を好みの分量で注いでくれるお店もあります。
焼酎の中身はレモンサワーなどと同じ甲類焼酎でしょう。

ホッピーを家で楽しもう

家でもホッピーをいただきたいと、近所のスーパで買い求めました。
お店とは違う瓶の形とラベルデザインです。
「白」「黒」の他に「プレミアム」もありました。

焼酎カクテルを作ってみよう 〜ホッピー編〜の画像

お店で提供されるホッピーは360mlですが、家庭用のホッピーは330ml。
未回収ボトル仕様で、中身はもちろん店舗のものと同じです。
「ホッピー」のロゴを回転させて見てください。
空を仰いで笛を吹く少年のフォルムをイメージして作られたのだそうです。
洒落っ気を感じますね。

焼酎もこだわって

大衆的な居酒屋はもちろん、最近は少し小洒落たお店でもホッピーを見かけるようになりました。

そこでよく目にするのが「キンミヤ焼酎」です。
国内の甲類焼酎の中でも最高峰と言われる、三重県四日市にある株式会社宮崎本店の「キンミヤ焼酎」。
それをボトルキープしてホッピー割りを楽しむ方もいらっしゃるようです。
こちらも購入してホッピーで割ることにしました。

キンミヤの画像

キンミヤ焼酎をそのままロックでいただいてみると、さっぱりクリアな中にも柔らかで甘い舌触りがあります。

甲類最高峰だけあります。

キンミヤ焼酎には「シャリキン」と呼ばれる氷結用の焼酎があるので、こちらも購入しました。

シャリキンの画像

こちらは90mlパック。
24時間冷凍庫でキンキンに凍らせます。
シャーベット状の「シャリキン」は滑らかで、凝縮された焼酎の旨味と甘みが口中に広がります。
このまま「グラニテ」と呼ばれるデザートにもいけそうな美味しさです。

3種ホッピー割りの味

ホッピー割の画像

ホッピー330

いわゆる白ホッピーです。
元祖ホッピーの味、ビアティストでありながらすっきりとしています。
さっぱりとした風味がキンミヤ焼酎の味を引き立てます。
飽きのこない味なので、焼酎との割合を変えても楽しめます。

黒ホッピー

その製造研究に10年を費やしたという黒ホッピー。
4種類の麦芽をブレンドして、苦味と香ばしさを併せ持った美味しさです。

「シャリキン」とあわせるとカクテルのような舌触りになります。
黒ホッピーの香りが甘く鼻腔に残り、最上級のおいしさになります。

「シャリキン」と黒ホッピー、オススメです。

55ホッピー

ホッピー販売55周年を記念した商品。

「2013年モンドセレクション ビール、水、並びにソフトドリンク部門」にて銀賞受賞。

麦芽使用率100%、海洋深層水を一部使用、通常の倍の醸造時間をかけて熟成し、ビールの味に一番近づけています。
ホップの香りが爽やかで、麦芽のコクも活きています。
あえて割らずにそのまま飲料としてもいける美味しさです。

また、キンミヤ焼酎以外の焼酎も試してみましたが、「焼酎の味を色濃く演出してくれる」理想的な割り物であると感じました。

アルコールが得意でない方も、十分楽しめます。

まとめ

ホッピーは少し前まで、庶民的な大衆居酒屋に置いてある商品でした。
結構年季の入った飲み友達でも、ホッピーを飲んだことがなかったという人がいました。

ところが、お勧めしてみると、ホッピーの虜になってしまった方が何人かいます。
多種多様のアルコールを飲んでいると、最後は体に優しく健康も維持できて、親しみのある味に行き着くのではないでしょうか。
そういう意味で、ホッピーはまさに日本のアルコール文化の一つとも言えるでしょう。
自身の体調に応じてアルコールの量を調節しながら、普段と変わらないお酒を楽しめる。
翌朝もスッキリ、ストレスフリーの飲料でもあります。

お酒が得意でない方が、家飲みの会などにノンアルコールビールを持参することがよくありますが、「私はこれで!」とホッピーを持参してみてはいかがでしょう。
「小粋」でないですか。

ちなみに7月15日はホッピーの日です。
この記事が皆様のお目にとまったら、是非ホッピーで乾杯し誕生を祝ってください。

この記事を書いた人

森 由佳

森 由佳

食事とお酒を美味しく食べて飲めることを、人生の後半戦の目標に掲げています。家には常に焼酎のボトルが鎮座しているという環境で育ち、焼酎愛飲歴たっぷりのライターです。ざっくりとした視点で焼酎を語ります。

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