【RTD特集】独特の世界観はクセになる!?「鹿児島ハイボール」を飲んでみました
RTDとは「Ready to drink」の略称で、直訳すると「すぐに飲める(もの)」という意味。
缶や瓶などの容器から、栓を開けてすぐに飲めることを前提にした商品の総称です。
コンビニで焼酎をベースのお酒に使用した、RTD商品をよく見かけますよね。
焼酎は割って飲むことが多いお酒なので、RTDとの相性はグッド。
今回も、そんなRTD商品の中から、「鹿児島ハイボール」をご紹介します。
鹿児島のハイボール
鹿児島県といえば、芋焼酎の生産地としても消費地としても有名ですよね。
「焼酎王国」との異名もあるほどです。
その鹿児島の名前に”ハイボール”が加われば、自ずとベースとなるお酒は、焼酎であると想像してしまいます。
焼酎は伝統的にお湯割や水割り、お燗で飲まれてきましたが、最近ではソーダで割ったハイボールも人気の飲み方ですよね。
各蔵元では、ハイボールを意識した銘柄も発売されています。
西酒造(株)の協力のもと企画立案
鹿児島ハイボールは、2015年から発売しています。
鹿児島ハイボール倶楽部が、西酒造の協力のもと企画立案して(株)味香り戦略研究所が販売しています。
RTD商品の中で、本格焼酎を使用した古参といってもいいでしょう。
本格焼酎ではなくスピリッツ
鹿児島ハイボールの裏ラベルには、
●品目:スピリッツ(発泡性)①
●原材料名:芋焼酎、ウォッカ/炭酸、酸味料、香料
●アルコール分:7%
●内容量:350ml
と記載があります。
この鹿児島ハイボールの品目は、本格焼酎ではなくスピリッツ。
原材料に芋焼酎や炭酸のほかに、ウォッカや酸味料、香料が添加されているからですよね。
本格焼酎と名乗るには、酒税法上の原材料の規定がありますから、この鹿児島ハイボールは”スピリッツ”にになります。
ウォッカや酸味料、香料を添加したのは、ターゲットの消費者を想定した商品設計においてベストなチョイスだったのでしょう。
ベースのお酒は「宝山」
この「鹿児島ハイボール」のベースとなったお酒は、西酒造の「宝山」。
西酒造といえば、”伝統”と”革新”が有名な焼酎蔵。
創業は1845年(弘化2年)で、焼酎が本場の鹿児島県でも屈指の歴史を誇ります。
現当主・8代目の西陽一郎氏が25歳の時に開発した「富乃宝山」は、ロックで楽しむ本格焼酎として一世を風靡。
“都会のバー”で飲む焼酎の嚆矢とされ、人気を集めました。
長い伝統の裏付けがありながら、際立った革新性は、業界の耳目を集めています。
黄金千貫と綾紫をブレンド
そんな西酒造の宝山の「特別限定酒使用」の鹿児島ハイボール。
原料のサツマイモは、鹿児島県産 の黄金千貫(こがねせんがん)と綾紫(あやむらさき)の2種類をブレンドして使用しているので、そのあたりが「特別限定酒」なのでしょうか。
黄金千貫は、芋焼酎で使用されるサツマイモの中でも80%を占めるといわれる人気の品種。
芋焼酎が全国的に普及した、このサツマイモの甘くてクセのない味わいが、一役買ったといわれています。
一方、綾紫は”ワインのような”味わいと香りがすると注目されている品種です。
最近、「赤◯◯」という焼酎の銘柄をよく見かけますが、その由来は、綾紫が代表する紫芋系のサツマイモを使用しているため。
紫芋系のサツマイモの中身は赤く、製造過程で赤ワインのような印象的な色を帯びるといいます。
鹿児島ハイボールには、「さわやか」と「まろやか」の2種類があります。
原材料の違いは、「さわやか」にはウォッカがなく、「まろやか」にはウォッカがある、コトです。
今回は、まろやかをリポートします!
鹿児島ハイボールは食中酒にもピッタリ
缶をプシュっとあけると、広がる広がる、芋の香り。
この香りは刺激的。
こっそり飲んでいたら、バレるくらいの濃密さ。
これは期待に胸(喉?)が高まります。
それではいただきます。
国産芋を手仕込みした西酒造の特別限定酒を使用しているので、品質は申し分ありません。
黄金千貫の甘い奥行きのある味わいが、しっかり感じられます。
強めの炭酸との相性もとても良い。
少しミネラルさを感じます。
キレもシャープ。
芋焼酎と炭酸だけではなく、酸味料や香料も加わってるので、実に飲みやすく仕上がっています。
このあたりは、商品力。
仕事終わりだけでなく、和食やイタリア料理と合わせた食中酒にもピッタリ。
まとめ
うーん。ごちそうさまでした。
販売元では、鹿児島ハイボールを「〈和〉のハイボール」としてブランディング。
その他の焼酎ハイボール商品との差別化には、成功していると思います。
商品設計やパッケージデザインは、鹿児島ハイボールの世界感が感じられます。
この独特の世界感はクセになりそう。
皆さんも、ぜひ、「鹿児島ハイボール」を味わってみてくださいね。
この記事を書いた人
SHOCHU PRESS編集部
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