1. HOME
  2. 焼酎を伝える
  3. 焼酎レシピ
  4. 焼酎の金魚割りをご紹介!
焼酎カクテルを作ってみよう〜金魚編〜の画像

焼酎の金魚割りをご紹介!

暑い夏が続いていますね。
一日の終わりには、冷たいアルコールが心地よし。

夏休みをとられた方は、ついつい昼から一杯ということも多いと思います。
私自身も日常のアルコールは18時以降と決めていますが、この時期はついつい緩みがちです。

尋常ではない暑さの中、熱中症注意とばかりにエアコンの効いた部屋で過ごしていると、ふと体が冷たくなっている事に気が付きます。
冷えにより体調も崩しがちになるので、これは内臓から温めないといけないと感じました。

そこでふと思い出したのは、「ペルツウォッカ(PERTSOVKA)」という唐辛子のウォッカです。
若かりし頃、このお酒にハマっていた時期がありました。
BARでウォッカの棚に唐辛子の絵が描かれているその瓶を見つけると、必ずロックでいただいていました。
おしゃれなカクテルではなく、唐辛子ウォッカをグイッと飲む・・・とんがっていましたねえ〜。
流石にウォッカぐびぐびはなくなり、焼酎を相応に嗜む年齢となりました。
年齢のせいもあり、体の冷えや代謝の悪さを実感するようになり、唐辛子を使った焼酎カクテルを作ってみようと思いました。

ついでに、ペルツウォッカならぬ、唐辛子酎も作ってみようと思います。

唐辛子酎を作る

まずは、大麦やとうもろこし等を原料にしたまろやかな「宝焼酎」に、唐辛子を丸ごと数本漬け込みました。
わかりやすいようにカップのペットに6本入れていますが、この分量であれば2本で十分味が出ます。

漬け込み初日

唐辛子漬け1の画像

漬け込み4日め

唐辛子漬け2の画像

かなり唐辛子の色が出てきていますね。

乾燥していた唐辛子にアルコールが染み込み、艶々の色になってきました。

まずはそのまま試飲

ロックにして舐めるようにいただいてみます。
唐辛子の辛さで、頭皮の汗腺が一気に開きました。
胃のなかをゆっくり流れ込む唐辛子酎により、体のなかもポカポカとあったまってきました。
効きますねえ。

これは、いろいろ応用が効きそうです。

唐辛子効果

唐辛子の効果ついては、実感として感じる要素が顕著なため、広く知られていると思いますので、簡単におさらいしておきましょう。
カプサイシン

唐辛子はカプサイシンと呼ばれる辛味成分が含まれていて、これが発汗を促し血行を良くする効果があるのは割と有名ですね。
発汗を促すだけでなく、コレステロールや体内の老廃物の排出を促進させて、生活習慣病の予防に効果があると思われます。

βカロチンやビタミンE

さらにカプサイシンだけでなく、βカロチンやビタミンEも含まれていて、これらも生活習慣病の予防効果が期待されているのです。

脂肪燃焼効果

発汗=ダイエットと単純に考えがちですがそれだけではありません。
運動して脂肪を燃焼させる上で、有酸素運動は20分を超えてから効果があるという話をよく聞きます

つまり、運動するときに体内の糖分をエネルギーとし、その後に脂肪をエネルギーとして使うため、長時間動かないと効果がないのです。
それがカプサイシンに至っては、アドレナリンの分泌を促して、脂肪燃焼効果が早まると言われています。

だからといって、過剰な摂取は良くありません。
まず、刺激物なので、胃の粘膜を痛めてしまいます。
辛いものを沢山いただいた翌日の排泄は、出口側も辛くなっているのを実感する方も多いでしょう。
つまり、食べてから排泄するまで体内はずっと刺激を受けている証拠にもなりますね。

「過ぎたるはおよばざるが如し」

刺激物の取り過ぎは、体内の粘膜を痛め味覚も麻痺してきます。

目にも涼やかな金魚

ところで、焼酎に唐辛子と紫蘇の葉を入れたものを金魚と呼ぶのをご存知でしたか?
主に関東での呼び方のようですが、紫蘇の葉を水草に、唐辛子を金魚に見立てて命名されたようです
グラスの中が水槽の中を泳ぐ金魚のようで、涼やかで夏にぴったりな飲み物です。
材料は焼酎と紫蘇と唐辛子と至ってシンプルですが、唐辛子酎を利用して作ってみます。

唐辛子酎で金魚

唐辛子酎に倍量の水とたっぷりの氷を入れます。
紫蘇の葉を2枚(好みで)ぐらい、手でパンと叩くと香りがよく立ちます。
唐辛子を入れて金魚の出来上がり。

金魚の画像

なんて鮮やかなビジュアル。
これを金魚と名づけたセンスが日本人として誇らしいですね。

まろやかな焼酎に刺激的な辛さが交わり、紫蘇の香りが漂うさっぱりとした美味しさ。
炭酸で割れば、さらにパンチのある金魚になります。

芋焼酎で二杯目金魚

ここで私のおすすめの飲み方です。

最初の一杯は、しっかりと唐辛子の味と辛味が染みた唐辛子酎を使って、辛さと香りを堪能します。
2杯目は芋焼酎を足して、ゆっくりと味わってください。
芋焼酎の香りに、水に浸かった紫蘇の香りが滲み出て、それが良いコントラストとなり、各々の味が立って来ます。
もちろん十分に水分を含んだ唐辛子も、じわじわと辛さと清涼感が抽出されています。

こちらは焼酎の香り濃く、ほんのり辛くすっきりとした金魚です。

くるみやアーモンドなどのナッツ類をつまみにいただくと、良い舌安めになります。

金魚応用編

和風ブラッディメアリー

数枚の紫蘇と唐辛子だけで、目にも舌にも長く楽しめる金魚。
締めの一杯に、トマトジュースで割ってみてください。

金魚トマトジュースの画像
夕陽の当たった水槽みたいになってしまいました。
和風のブラッディメアリーです。

紫蘇の葉の香りが、和の情緒たっぷりに演出してくれます。
飲み口も喉越しもすっきりと、心地よい後味になります。
塩をひとつまみ入れれば、さらに旨味も広がります。

トマト割りの効果はこちら

焼酎カクテルを作ってみよう〜トマトジュース編〜

調べてみたところ、「ペルツウォッカ(PERTSOVKA)」や、スウエーデンの唐辛子ウォッカ「アブソルート(ABSOLUT VODKA」は、ブラッディメアリー用に作られてウォッカだそうです。

まとめ

若かりし頃にいただいたペルツウォッカに端を発し、唐辛子酎を作ってみましたが、そこまでこだわらなくても、唐辛子と紫蘇の葉を入れるだけで、十分美味しい金魚がいただけます。
じわじわと滲み出てくる、それぞれの素材の変化を楽しんでいただければ嬉しく思います。
紫蘇が好きならば、沢山入れて潰しながら召し上がっても良いでしょう。

夏の陽射しにグラスの中でキラキラしたと光る金魚は、まさにこの時期にぴったり。
皆様のお好みの割り具合を見つけてください。

アルコールと同量、またはそれ以上の水分を取りつつ、夏を乗り切っていきましょう。

この記事を書いた人

森 由佳

森 由佳

食事とお酒を美味しく食べて飲めることを、人生の後半戦の目標に掲げています。家には常に焼酎のボトルが鎮座しているという環境で育ち、焼酎愛飲歴たっぷりのライターです。ざっくりとした視点で焼酎を語ります。

このライターの記事一覧 ライター一覧へ

人気の記事