フレーバー焼酎への回答とは?「Gonsuke ブレンデッド」をご紹介します
軸屋酒造の焼酎造り
軸屋酒造は、鹿児島県薩摩郡さつま町にある焼酎蔵。
創業者の軸屋権之助氏が、この地で焼酎を造り始めたのは、1910年(明治43年)のこと。
石造りの小さな蔵で甕壺を使い、決して量産はせずに、コツコツとおいしい焼酎を造ることだけに専念していたといいます。
現当主・四代目の軸屋麻衣子氏は、東京農大醸造学科を卒業後、ニューヨークに渡り証券会社などで7年間のキャリアを積みます。
その後、東京での軸屋酒造の営業を経て、鹿児島県の蔵にカムバック。
代表銘柄「紫尾の露」のイメージが強かった軸屋酒造も、それ以降は、多彩なバリエーションの焼酎を取りそろえるようになりました。
今では、伝統に裏打ちされた確かな技術で、焼酎を生産する蔵として評価が高まっています。
「権之助甕仕込み蔵」とは
三代目の軸屋新太郎氏は、2004年(平成16年)に初代権之助氏の名前を冠した「権之助甕仕込み蔵」を造りました。
かつての蔵が、1997年(平成9年)に北薩地方を襲った地震で倒壊したためです。
被災したのち、試行錯誤を経て、単式蒸留器と甕の伝統的な焼酎蔵を再建することに成功したのです。
「権之助甕仕込み蔵」は3層から成り立っており、最上階から作業工程順に下に降りてゆく構造になっています。
大切な麹を作る麹室は三角棚と呼ばれる製麹器が設置され、その真下に酒母甕、その横下に仕込桶、その階下に重量のある蒸留器と貯蔵甕を配置。
甕を使った仕込みにこだわり、若い蔵子に焼酎を手づくりする楽しさを体験してほしい、との新太郎氏の思いが込められています。
「権之助甕仕込み蔵」は、創業当時のままの製法を再現した、伝統の味わいと香りを今に伝える貴重な蔵なのです。
軸屋酒造のサツマイモとは
軸屋酒造では、鹿児島県各地から原材料であるサツマイモを取り寄せています。
焼酎の原材料として最もポピュラーな「黄金千貫」はもちろん、食用品種「安納芋」や「紅はるか」など、さまざまなサツマイモを使った焼酎造りにチャレンジしています。
鹿児島県各地から取り寄せているのは、軸屋酒造の位置する薩摩郡さつま町がサツマイモ栽培に不向きなエリアだから。
薩摩郡さつま町は遅霜がおりる気候で、霜がつくとサツマイモ自体が凍結して育たなくなるのです。
軸屋酒造は、そのようなエリアのメリットを活かしたからこそ、多彩な焼酎を生み出し続けているのです。
焼酎蔵では珍しい取り組み
軸屋酒造では2022年からボディクリーム「Grace」を販売しています。
焼酎蔵がコスメ商品を販売するのは珍しいと思いますが、それには軸屋酒造ならでは、意識の高さが伺えます。
焼酎を蒸留すると、もともとの発酵液である醪(もろみ)は「焼酎粕」として残ることになります。
焼酎造り500年以上の歴史において、いつの時代も焼酎粕の廃棄は、蔵の課題でした。
そんな中、軸屋酒造ではSDGs(持続可能な開発目標)の視点から、焼酎粕の再利用に取り組みます。
焼酎粕の成分を活かした製品の開発に着手。
その結果、ボディクリーム「Grace」の開発に成功したのです。
焼酎粕からコスメ商品を開発すると一口に言っても、簡単ではありません。
特に、商品に焼酎やサツマイモの匂いが残らないようにするのが大きな課題だったとか。
数々の検証を重ねた結果、開発に成功したといいます。
ボディクリーム「Grace」の開発は、軸屋酒造が解決すべき課題に取り組む姿勢そのものといっていいでしょう。
軸屋酒造がある鹿児島県薩摩郡さつま町
軸屋酒造がある鹿児島県薩摩郡さつま町は、鹿児島市内から40kmほど北に位置し、鹿児島県内の町村で最大の人口を擁しています。
その周囲は山々に囲まれている盆地です。
その中でも鎮座する紫尾山(1067m)は、東は霧島連山、西は東シナ海、北東には天草を遙かに望む、南九州屈指の霊峰。
古くは秦の始皇帝が、不老不死の薬を求めて使者を送った神秘の山といわれています。
紫尾山に降る大量の雨は、年月をかけて地下深く滲みわたり、脈々と豊かに流れる伏流水を形成。
この紫尾山の四季の恵みを存分に蓄えた、清く澄んだ水は、軸屋酒造の仕込み水に使われます。
軸屋氏酒造の焼酎は、今でも地底 146mから汲み上げられたこの紫尾山系伏流水から造られています。
「Gonsuke ブレンデッド」とは
今回ご紹介するのは、「Gonsuke ブレンデッド」です。
「Gonsuke ブレンデッド」は芋焼酎「権助 Gonsuke」のニュー・バージョンです。
「権助 Gonsuke」は、白麹と黄金千貫で醸したお酒と、黒麹と紅はるかで醸したお酒をブレンドした芋焼酎。
白麹のシャープさと、黒麹の濃厚さが感じられます。
パッケージも印象的で、パンダのラベルとブルゴーニュワインのような撫で肩ボトルは、女性ライトユーザーからの評判も上々。
「権助 Gonsuke」のニュー・バージョンである「Gonsuke ブレンデッド」の特徴は、芋焼酎の原材料に紅茶が入っている点。
「権助 Gonsuke」の醪(もろみ)の中に鹿児島県産の紅茶を加えて蒸留して造った”フレーバー焼酎”なのです。
お米やサツマイモの香りと共に、紅茶の持つ心地よい渋さや甘さが感じられます。
その穏やかな酒質は、加熱する”フレーバー焼酎”への軸屋酒造からの回答といえるでしょう。
「Gonsuke ブレンデッド」は「Makuake」で購入可能です。
ぜひお試しください。
【軸屋酒造株式会社】
895-1807 鹿児島県薩摩郡さつま町平川1427
TEL: 0996-54-2507
WEBサイト:http://www.jikuya-shuzo.co.jp
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SHOCHU PRESS編集部
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