
日本の酒の起源と焼酎のルーツ|神話から蒸留酒誕生までをわかりやすく解説
「焼酎はいつ、どこから生まれたのか?」
その答えをたどっていくと、日本酒よりもさらに古い“酒の歴史”と、海外から伝わった“蒸留技術”に行き着きます。
焼酎は突然生まれたお酒ではありません。
果実酒や濁酒にはじまる日本の酒文化の積み重ねの先に、「蒸留」という技術が加わることで誕生したのが焼酎です。
この記事では、
・酒という言葉の由来
・日本最古の酒造り
・蒸留技術の伝来
・焼酎誕生につながる流れ
を、焼酎視点でわかりやすくひも解いていきます。
目次
酒という言葉の起源は「発酵」と「祈り」から始まった
「酒(さけ)」という言葉の由来には諸説ありますが、いずれも共通しているのは“発酵”と“神聖性”です。
日本国語大辞典では、
・濁酒(食物としての酒)
・澄酒(清らかな酒)
・神饌(神に供える酒)
といった意味が挙げられており、古代の酒は単なる嗜好品ではなく、神と人をつなぐ特別な存在でした。
漢字の「酒」も、もともとは酒壺をかたどった象形文字で、「酉」のつく漢字の多くが発酵・熟成・酔いに関係しています。
ここからも、酒が古代社会に深く根づいていたことがわかります。
日本最古の酒造りは「果実酒」と「濁酒」だった
『古事記』『日本書紀』に登場する酒は、現代の焼酎や日本酒とはまったく異なるものでした。
有名なのが、須佐之男命がヤマタノオロチ退治に用いた「八塩折の酒」。
日本書紀には「果実を集めて酒を醸した」とあり、当時の酒は果物や穀物を自然発酵させた濁酒だったと考えられています。
つまり、日本の酒の原点は
👉「発酵させたもろみをそのまま飲む酒」
であり、ここにはまだ蒸留という概念は存在していません。
焼酎誕生に不可欠な「蒸留」は海外から伝わった
焼酎の歴史を語るうえで、最大の転換点となるのが蒸留技術の伝来です。
蒸留酒は、世界では紀元前から存在していましたが、日本に蒸留技術が本格的に入ってきたのは中世以降とされています。
中国や東南アジアを経由し、琉球(沖縄)に伝わった蒸留酒文化が「泡盛」を生み、そこから九州南部へと広がることで、のちの焼酎文化につながっていきました。
つまり焼酎は、
・日本古来の発酵文化
・海外由来の蒸留技術
この2つが融合して生まれた、日本独自の蒸留酒なのです。
神事の酒から嗜好品へ ― 焼酎につながる酒文化の変化
古代の酒は、祭りや祈りのためのものでした。
弥生時代には稲作が始まり、米の酒が神に供えられるようになります。
この頃の酒造りは「口噛み酒」に代表されるように、神事と密接に結びついたもので、量産される酒ではありませんでした。
やがて麹が使われるようになり、安定した発酵が可能になります。
ここで初めて、「酒を造る技術」が体系化され、後の蒸留酒文化を受け入れる土壌が整っていきます。
この流れの先に、
👉 発酵酒(日本酒)
👉 蒸留酒(焼酎・泡盛)
という分化が生まれていくのです。
女性から杜氏へ ― 焼酎造りにも影響した酒造りの変遷
古代の酒造りは、祭祀を担う女性たちが中心でした。
しかし時代が下るにつれ、酒は宗教的なものから産業へと変わっていきます。
室町時代以降、酒造りは職業として確立し、男性中心の「杜氏」制度が生まれます。
焼酎の製造場でも、戦前までは女人禁制の思想が残っていたといわれています。
こうした背景のなかで、焼酎は
・地域の風土
・職人の技
・独自の製法
を取り込みながら、現在の本格焼酎文化へと発展していきました。
日本の酒の起源は、焼酎の個性を知るヒントになる
焼酎は「蒸留酒」であると同時に、「日本の発酵文化の延長線上にある酒」でもあります。
神話の酒
↓
濁酒・米の酒
↓
麹による醸造
↓
蒸留技術の伝来
↓
泡盛・焼酎の誕生
この長い歴史を知ることで、焼酎の
・原料の違い
・製法の個性
・地域性
が、より立体的に見えてきます。
焼酎を飲むことは、日本の酒の歴史そのものを味わうこと。
そんな視点で一杯を楽しんでみるのも、焼酎の面白さのひとつです。
この記事を書いた人
SHOCHU PRESS編集部
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