
焼酎の種類と特徴|芋・麦・米・黒糖・そば・ごまを徹底解説
焼酎は、原料によって味わいも香りも大きく変わるお酒です。
芋焼酎の力強い香り、麦焼酎のすっきりとした飲み口、米焼酎のやさしい甘み、奄美生まれの黒糖焼酎、爽やかなそば焼酎、香ばしいごま焼酎──同じ「焼酎」でも、その個性は実に多彩です。
本記事では、芋・麦・米・黒糖・そば・ごまという代表的な焼酎の種類ごとに、原料の特徴や歴史、味わいの違い、おすすめの飲み方までを分かりやすく解説します。
「焼酎の種類や違いを知りたい」「自分に合う焼酎を見つけたい」という方は、ぜひ参考にしてください。
目次
芋焼酎の特徴|香り高く、焼酎の王道
芋焼酎の原料であるさつま芋は、1605年に中国から琉球(沖縄)へ伝来し、のちに前田利右衛門によって薩摩へもたらされました。火山灰質の土壌をもつ鹿児島はさつま芋栽培に適し、芋焼酎文化が大きく発展します。前田利右衛門は「甘藷翁(かんしょおう)」と称され、神社が建てられるほどの功績を残しました。
かつて芋焼酎は「香りが強く飲みにくい」と言われることもありましたが、黄金千貫の普及や蒸留技術・麹の進化により、現在では香味に優れた高品質な芋焼酎が主流に。
さらに、アヤムラサキ(華やかな香り)、ジョイホワイト(フルーティで軽快)など品種の多様化が進み、女性を含む幅広い層に親しまれています。
鹿児島県で造られる芋焼酎は「薩摩焼酎」としてWTOの産地呼称焼酎に指定。
原料は鹿児島県産のさつま芋と水、米麹または芋麹を使用し、単式蒸留器で造られることが条件です。
◆おすすめの飲み方
・コクのあるタイプ:お湯割り(香りがふわっと立つ)
・フルーティ系:ロック・水割り

麦焼酎の特徴|すっきりから香ばし系まで幅広い
麦焼酎は、1990年〜2009年まで焼酎出荷量日本一を誇った人気ジャンル。現在でも全国的に高い支持を得ています。江戸時代にはすでに壱岐で造られており、年貢対象外だった麦を使って家庭で麦焼酎が造られていました。
人気を決定づけたのが減圧蒸留の登場。
低温で蒸留することで雑味の少ない、すっきりした味わいが生まれ、昭和50年代に「いいちこ」「二階堂」が大ヒットしました。
主原料はでんぷん量の多い二条大麦(ビール麦)。
麦焼酎は大きく以下の3タイプに分けられます。
・すっきり系:水割り・ロック向き、食中酒に最適
・香ばし系:ロックで麦の香りを楽しむ
樽貯蔵系:ウイスキーのようなコク、ハイボールもおすすめ
壱岐で造られる麦焼酎は「壱岐焼酎」としてWTO産地呼称焼酎に指定されています。

そば焼酎の特徴|爽やかで個性が出やすい
そば焼酎は1973年、雲海酒造によって誕生した比較的新しい焼酎。
そば特有の爽やかな香りと軽快な味わいで、全国に人気が広がりました。現在は宮崎・長野・北海道など、そばの産地を中心に造られています。
主にダッタンソバを使用し、発酵力が弱いため米や麦と掛け合わせるのが一般的。製法の自由度が高く、蔵ごとの個性が出やすいのも特徴です。
◆おすすめの飲み方
・ロック
・そば湯割り(香りが増し、健康志向にも◎)
2004年には「そば麹」を使ったそば100%焼酎(十割)も登場し、話題となりました。

米焼酎の特徴|やさしく、日本酒好きにもおすすめ
米焼酎は焼酎の中でも最古とされ、沖縄から鹿児島、熊本・球磨地方へ伝わったといわれています。
米の質が味を左右するため、コシヒカリや地域特産米を使う蔵も少なくありません。
人吉・球磨地方で造られるものは「球磨焼酎」としてWTO産地呼称焼酎に指定。
フルーティで日本酒のような甘みがあり、焼酎初心者にも飲みやすいのが魅力です。
・常圧蒸留:濃厚で骨太
・減圧蒸留:軽快でスッキリ
和食との相性も抜群で、ロック・ストレートといった飲み方がおすすめです。

黒糖焼酎の特徴|奄美生まれの「和製ラム」
黒糖焼酎は奄美群島限定で造られる焼酎。
黒糖は本来、麹なしでも発酵できますが、米麹を使うことが黒糖焼酎の条件です(使わないとラム酒扱い)。
黒糖由来の甘い香りがありながら、蒸留により糖分はゼロ。
カロリーも他の焼酎とほぼ変わりません。
◆おすすめの飲み方
・ロック・ストレート
・常温水割り(夏の体調管理にも◎)
「長寿の酒」とも呼ばれ、奄美ならではの個性が光ります。

ごま焼酎の特徴|香ばしさがクセになる
1977年に誕生したごま焼酎は、現在「紅乙女」などを中心に全国で製造。
黒ごまや焙煎ごまを使い、香ばしくすっきりした味わいが特徴です。
脂質が多く扱いが難しい原料ですが、その分、個性的で女性人気も高まっています。
その他の焼酎|多彩な原料が生む個性
しそ、栗、じゃがいも、牛乳など、焼酎の原料は実に多彩。
本格焼酎として認められている原料は約53種類あり、意外な素材からも完成度の高い焼酎が生まれています。

初心者向け|焼酎の種類おすすめ早見表
| 焼酎の種類 | 味わい・香りの特徴 | こんな人におすすめ | 飲みやすさ | おすすめの飲み方 |
|---|---|---|---|---|
| 芋焼酎 | 香りが強くコク深い。甘みや旨みが豊か | 焼酎らしさをしっかり楽しみたい人 | ★★★☆☆ | お湯割り/ロック |
| 麦焼酎 | すっきり軽快〜香ばしいタイプまで幅広い | クセの少ない焼酎が好きな人 | ★★★★★ | お湯割り/ロック |
| 米焼酎 | フルーティでやさしい甘み | 日本酒が好き・焼酎初心者 | ★★★★★ | ロック/ストレート |
| 黒糖焼酎 | ほんのり甘い香り、軽やかな飲み口 | 甘い香りのお酒が好きな人 | ★★★★☆ | ロック/常温水割り |
| そば焼酎 | 爽やかでキレが良い | さっぱりした味が好みの人 | ★★★★☆ | ロック/そば湯割り |
| ごま焼酎 | 香ばしく個性的 | 変わり種・香りを楽しみたい人 | ★★★☆☆ | ロック/水割り |
まとめ
焼酎の魅力は、原料の違いがそのまま味や香りの個性として表れる点にあります。
力強く奥深い芋焼酎、万能で飲みやすい麦焼酎、米の旨みを生かした米焼酎、奄美限定の黒糖焼酎、爽やかなそば焼酎、香ばしさが際立つごま焼酎──それぞれに明確な特徴があり、飲み方や料理との相性も異なります。
まずは自分の好みやシーンに合わせて種類を選び、ロック・水割り・お湯割りなど飲み方を変えて楽しんでみてください。
焼酎の種類と特徴を知ることで、いつもの一杯が、より奥深く、豊かな時間へと変わるはずです。
この記事を書いた人
SHOCHU PRESS編集部
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