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焼酎のお湯割りをもっと楽しく! ポイントとおすすめの飲み方までご紹介

これぞ焼酎!ともいうべき飲み方が、お湯割り。
お湯が焼酎の持つ、ふくよかな香りを際立たせます。
味も丸くなりアルコール度数も下がって、グッと飲みやすくなります。
そんなお湯割りの素晴らしさをご紹介します。

お湯割りの作り方のポイント

お湯割りは焼酎を、ただ”温めた水”を使って割ったものではありません。
意識するだけで、楽しくなるお湯割りのポイントを3つご紹介します。
順番の画像

順番

お湯割りを作る時の器に注ぐ順番は、お湯が先。

理由は2つ。
1つ目の理由は、先にお湯を注ぐと器が適度に温まり、そこに焼酎を注ぐと香りが開きます。
ワインでも高級といわれるものは飲む時には、常温にもどしますよね。
冷たい容器に冷たい焼酎を注いだだけでは、香りがたたないから、お湯が先なのです。

2つ目の理由は、焼酎はお湯の温度より低いので、一旦容器の下の方に沈みます。
すると、お湯はその分上がるので対流が発生。
対流によって、かき混ぜることなく自然に焼酎とお湯がなじみ合うのです。

比率の画像

比率

ロクヨン

お湯割りの割り方は「ロクヨン」、つまり焼酎6に対してお湯4が最適といわれています。
理由は、焼酎のアルコール度数25度の場合、「ロクヨン」、にするとアルコール度数が15度ぐらいになるので、日本酒やワインと同程度になって飲みやすくなるから。

また、「ロクヨン」の認知については、1980年代に全国的な焼酎ブームの火付け役となった「さつま白波」の影響も大きいようです。
「さつま白波」を造る薩摩酒造は1970年後半、福岡中心に広がった焼酎ブームを一気に首都圏まで浸透させようと、大規模な広告宣伝に打って出ます。
そのコピーが「白波はロクヨンのお湯割りで」だったのでした。

ちなみに、CM制作や媒体費などの広告宣伝費にかかったお金は、年十億円以上といわれています。

イチキュー

「ロクヨン」では、アルコール度数が高い、とか、焼酎の香りが強すぎる、と感じる方もいるはず。

もう少し薄めが好みの方は
・「ゴーゴー」=5対5=12.5度(仕上がり温度)
・「ヨンロク」=4対6=10度(仕上がり温度)
もオススメ。

究極の比率として、「イチキュー(=1対9)」というのもあります。
「イチキュー」を提唱する、白金酒造の専務の竹之内雄作さん(2005年当時)のインタビューをご紹介します。

白金酒造専務の竹之内雄作さんは「品質がいい焼酎か、ダメな焼酎かを判断するには一九で薄めて飲んでみることです。それでも芋焼酎の香味がきちんと残っているのが『よか焼酎』」とアドバイスする。
-引用  立山 雅夫 ,やっぱり芋焼酎,同友館,2005

とはいっても、焼酎の飲み方は様々なので、自分にあった比率を見つけて楽しむのが一番ですね。
温度の画像温度
3つめのポイントは、温度。
お湯の温度は、焼酎のおいしさを引き出す重要なポイントとなります。
お湯は湧き立てではなく、85℃ぐらいにして注ぐのがポイント。
85℃のお湯を器に注ぐと、70℃ぐらいに下がり、そこに焼酎をロクヨンになるように注ぐと、器の中は40~45℃ぐらいに下がるからです。
40~45℃というのは、人肌よりやや熱めの、ちょうどいい飲みごろ。

また、前述の「イチキュー」にした場合、でき上がり温度が高くなり、焼酎の割合「イチ」でも、その香りが最大限に引き出されます。

どうしてお湯割りで飲むようになったの?

世界を見渡すと、お酒を温めて飲む習慣はほとんどありません。
実は、お湯割りは日本特有の飲み方だったのです。

お湯割りは、日本特有の飲み方の画像

お湯割りは、日本特有の飲み方

お酒を温めて飲むのは、日本特有の飲み方。
焼酎に限らず、日本酒もお燗にして飲みますよね。
寒い冬に、鍋を囲んで熱燗で一献!なんて日本の風流そのもの。

一方、世界で温めて飲むお酒が全くないといえば、そうではありません。
フランスでは、ホットワイン(ヴァン・ショーといいます)が飲まれています。

ただ、これは、あくまでも冬のオープンテラス・カフェの寒さ凌ぎの飲み物。
フランスのレストランで、ホットワインを注文したら驚かれることでしょう。
いつからの画像

いつから

焼酎の本場である鹿児島では、昔は「チョカ」とよばれる酒器を使って焼酎を温めていました。
囲炉火の端や、火鉢の灰の上に「チョカ」を置いていたのです。
昔の熱機器といえば、囲炉や火鉢がメインでしたから、お湯を湧かすより効率的だったのでしょう。
みなさんお酒が大好きですから杯を重ねるほどに、お湯を湧かす必要がありましたから。

「チョカ」は、底が平べったいですが、囲炉火の端や、火鉢の灰の上においても倒れない、というのと、熱の伝わり方が早い、からだといわれています。

そして、「さつま白波」を大ヒットさせた薩摩酒造の社長のインタビュー。
お湯割りがいつから始まったかのヒントを教えてくれます。

「ちょうど電気ポッ卜がどの家庭にも普及した時期で、お湯さえあれば飲めるロクヨンのお湯割りは旦那一人でも簡単にでき、主婦も助かる。この飲み方を普及させれば、需要増加は間違いないと判断しました」と本坊社長は語る。
-引用 「ブームに先駆けて芋焼酎のブランドを確立」,商工ジャーナル,2006.12

お湯割りは、電気ポッ卜の普及とともに、広がったのかもしれません。
どんな焼酎が、お湯割りに合うの?の画像

どんな焼酎が、お湯割りに合うの?

お湯割りは、ほとんどの焼酎と相性がいい飲み方です。
芋、麦、米のどれにしても、香りがよくなって旨くなります。

ただ、一般的には
・無濾過
・原酒
・初溜取り
・樽熟成酒
などは、お湯割よりも、ストレートやロックで飲むほうが好まれるタイプです。

お湯割りの飲み方のおすすめ

ミネラルウォーターの画像

ミネラルウォーターで

お湯割りに使う水は、ミネラルウォーターをおすすめします。
焼酎の成分は、ほとんど水とアルコールなので、割り水は最後の”原料”。
だから大切にしたいもの。

また、ミネラルウォーターには当然に、硬水と軟水があります。
焼酎の仕込み水には軟水が使われているので、同じ軟水のミネラルウォーターをおすすめします。

軟水には、カルシウムやマグネシウムといったミネラル分が多く含まれるので、焼酎の微妙な味わいを消してしまう場合も。
ぜひ、チェックしてください。

軟水のミネラルウォーター

・磨かれて、澄みきった日本の水/伊藤園
公式HP : https://www.itoen.jp/nihon_no_mizu/

・飛騨の雫/喜多嘉和株式会社
公式HP : http://www.hidano-shizuku.com

・水想い/フォルダ株式会社
公式HP : http://www.mizuomoi.jp

お湯の作り方

ミネラルウォーターを用意したら、お湯を作ります。
それぞれの良さを活かして、お湯を作りましょう
電気ポットの画像

電気ポット

電気ポットは卓上において、そのまま器に注げます。
電気ポットは一定量のお湯を保温するので、いちいち継ぎ足す必要もありません。
また、温度も調節可能なので、お湯割りの一番な理想的な相棒といえます。
容量は様々ですが、2~3Lがベストといえるでしょう。

・蒸気レスVE電気まほうびん/タイガー魔法瓶株式会社
公式HP : https://www.tiger.jp/product/waterheater/PIA-A.html

・VE電気まほうびん 優湯生/象印マホービン株式会社
公式HP :https://www.zojirushi.co.jp/syohin/pot_kettle/pot/cv-gb/
電気ケトルの画像

電気ケトル

一定量のお湯を保温する電気ポットと比べて、欲しい分だけ沸かすせるのが電気ケトル。
ミネラルウォーターごとの味わいの違いを比較するには、良い機器かもしれません。

ティファール 電気ケトル(0.8L)KO8001JP/ティファール
公式HP : https://www.t-fal.co.jp
ミルクパンの画像

直火

鍋で直接コンロに火にかける一般的な方法。
杯を重ねるごとに、沸かすのは一手間ですが、それもクラフトワーク。
ミルクパンが理想的。

ミルクパン

・フジホーロー/富士ホーロー株式会社
公式HP : http://www.fujihoro.co.jp
まとめの画像

まとめ

焼酎は、飲み方が多様であるのが素晴らしいところ。
また、自分にあった飲み方を見つけるのも楽しいです。
今夜はぜひ、お湯割りにトライしてみてはいかがでしょうか。

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