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焼酎のおいしさは、熟成があるからこその写真

焼酎のおいしさは、熟成があるからこそ!その目的からオススメの5本まで

焼酎のおいしさは、熟成があるからこそ。
それは、蒸留酒であるウイスキーが熟成を経てからおいしくなるという理由からもわかります。
では、熟成の目的と、ウイスキーと焼酎の違いとは、何でしょうか。
今回はそんな焼酎の熟成について紹介したいと思います。

焼酎の熟成の目的とは

ビールやワインのような醸造酒とは違い、蒸留酒は蒸留という製造工程を経ます。一般的に、焼酎の熟成には、2つの目的があるといわれています。

焼酎のおいしさは、熟成があるからこその写真
【目的その①:水とアルコールの会合】
蒸留したての焼酎は、アルコールと水の分子がバラバラに存在しています。
水の分子は隙間が多く、一方、アルコールの分子は細長い。
熟成によって、水の分子の隙間にアルコール分子が入り,自由に動けるアルコールが減少。水に囲まれたアルコールが増加します。
その結果、人間の舌に直接アルコール分子が触れることが少なくなり,刺激も弱く、まろやかな丸みを帯びて穏やかな味わいと焼酎になるといわれています。

【目的その②: ガス臭や油分を減少】
蒸留直後は、その副産物であるアルデヒドなどに起因する、「ガス臭」が残ったままです。風味や香りが不安定だったり、油分が剌激臭を感じさせたりして、酒質が荒々しいのです。
熟成によって、それらを滅少させることができます。
初期段階では低沸点成分の硫黄化合物,カルボニル化合物が、揮発などにより消失し,刺激的な臭味が減少していきます。
引き続き第二段階では、カルボニル化合物,硫黄化合物,不飽和脂肋酸などの酸化,縮合などによる丸味の増成変化がメイン。
そして、第三段階では、不揮発成分の濃縮、アルコール類と酸類のエステル化、丸み、旨みの増加、固有の香味成分の形成などの化学変化が営まれていきます。

焼酎にとって、熟成は大切な製造工程だとお分かりいただけましたか。
蒸留直後の焼酎は、酒質が安定しないので、熟成が必要なのでした。

焼酎のおいしさは、熟成があるからこその写真

熟成のバリエーション

熟成は、貯蔵する容器によって違いがあり、焼酎の口あたりや香りに変化を与え個性を伸ばします。

【タンク貯蔵】
ステンレス製またはホーロー製を使用。
大容量で貯蔵できることもあり、現在では最も一般的な方式です。
焼酎に容器の臭いが移りにくいのが特徴。
また、高気密であるため、甕や樽での貯蔵より熟成は遅いです。
主に「酒質の安定」が目的の貯蔵。

【甕貯蔵】
陶器や素焼きの甕壷には、無数の気孔があいているので、貯蔵中の酒が呼吸をするといわれています。
さらに甕に含まれている無機物が自然に溶け出し、よって、まろやかな味になるといわれています。
とくに、長期熟成する酒に適しているので、泡盛の古酒造りでは、素焼きの甕壷による貯蔵が守られています。

【樽貯蔵】
焼酎はもともと無色透明な液体なので、タンクや甕で貯蔵しても色に変化はないですが、樽で貯蔵すると木の色が移って、琥珀色に仕上がりになります。
同時に、木の香も移るので、ちょっと甘みのあるスモーキーな香りが生まれ、独特な味わいに。ウイスキーは、この樽で貯蔵しています。

焼酎には3種類の容器で貯蔵熟成するのでした。
それぞれ、タンクは「酒質の安定」が目的の貯蔵に対し、甕と樽は焼酎の口あたりや香りを変え、個性を伸ばすため、といった違いがあります。

ウイスキーと焼酎の違い

樽貯蔵は、風味づけが目的です。
無味無臭のウイスキーが熟成によって美味しくなるのは、風味づけが目的である樽貯蔵によってです。
では、樽貯蔵にフォーカスして、その代表選手である、ウイスキーと焼酎を比較したいと思います。

焼酎のおいしさは、熟成があるからこその写真
ウイスキーと麦焼酎は、同じ麦を原料にした蒸留酒。
焼酎は、単式蒸留と連続蒸留で区別されますが、ウイスキーも蒸留方法と原料麦の種類でモルトとグレーンに分けられるなど、共通点は多いです。
では、一番の違いは何でしょうか。

一番の違いは、醪を造る時に使用する材料。
焼酎は「麹」ですが、ウィスキーは「麦芽」を使用します。
酒税法においても規定があります。

酒税法 第三条 九のイ
発芽させた穀類又は果実(果実を乾燥させ若しくは煮つめたもの又は濃縮させた果汁を含み、なつめやしの実その他政令で定めるものを除く。以下この条において同じ。)を原料の全部又は一部としたもの

また、焼酎には、色の規制があります。
1968年(昭和43年)の日本酒税法で、「焼酎の色度はウイスキー類の1/10,出荷時で着色度は0.08以下」と決まっているのです。

なので、ウイスキーのような濃い琥珀色にはなりませんが、一方で芳香は濃厚につくことになります。
樫材から「シリンガ酸 」や甘い香りを持った「バニリン」などの「リグユン分解物」、樫材特有のにおいをもつ、「クエルカスラクトン」、 「酢酸」、 「タンニン」、糖類などの多くの成分が分解・溶出してきます。

樽熟成焼酎のオススメの5本

それでは、ウイスキーと同じ樽熟成をした焼酎のオススメの5本を紹介したいと思います。

焼酎百年の孤独の写真
【百年の孤独(ひゃくねんのこどく)】
焼酎にイノベーションを起こしたといわれる、樫樽熟成焼酎の代表銘柄。
厳選された九州産の大麦を独自の方法で仕込み、一次は甕、二次は木桶で仕込み、その後は、アメリカン、フレンチ、ミズナラで3年以上貯蔵。
麦の甘い香ばしさだけではなく、優しい木の香りが加わります。
柔らかな香りと長期貯蔵ならでは、のふくよかな味わい。

百年の孤独(ひゃくねんのこどく)
黒木本店/宮崎県児湯郡高鍋町北高鍋776
主原料/麦
麹/白麹(麦)
度数/40度
蒸留/常圧蒸留

焼酎神の河の写真
【神の河(かんのこ)】
鹿児島県屈指の総合飲料メーカーとして有名な薩摩酒造。
当蔵が立地する枕崎市には、神が宿る水を意味する「神の河」と呼ばれる名水があります。この銘柄のネーミングはこちらから。
二条大麦100%の原酒を、ホワイトオーク噂で3年以上をかけて長期熟成。
淡い琥珀色と、芳醇な香りが特徴。飲みやすく、全国的な人気商品です。

神の河(かんのこ)
薩摩酒造/鹿児島県枕崎市立神本町26番地
主原料/麦
麹/白麹(麦)
度数/25度
蒸留/常圧蒸留

焼酎大石の写真

【大石(おおいし)】

この銘柄の酒蔵が立地する球磨地方には、もともと熟成という概念がありませんでした。そんな中、この銘柄が誕生したのは、熟成させるとどう変化するのだろうという、研究開発がきっかけ。
シェリー樽とブランデー樽にそれぞれ3年以上熟成させた米焼酎をブレンドさせることで、類まれな芳香と味を生み出した逸品です。
まさにウイスキーのような香りが米の甘さと見事に調和しています。

大石(おおいし)
大石酒造場/熊本県球磨郡水上村岩野1053
主原料/米
麹菌/白麹(米)
度数/25度
蒸留/減圧蒸留

焼酎ひむかのくろうまの写真
【長期貯蔵酒 ひむかのくろうま】
国産の二条大麦100%を厳選し、丹念に醸した原酒を樫樽に貯蔵、熟成。
常圧蒸溜と減圧蒸溜の最適なブレンド、修練された精製方法でおいしさと飲みやすさを追求しています。
ネーミングの由来は、かつての馬の名産地であった宮崎から、日本中を駆け巡る焼酎に育ってほしいという思いから。
芳醇な香りと味わい、豊かな余韻が特徴。

長期貯蔵酒 ひむかのくろうま
神楽酒造/ 宮崎県西臼杵郡高千穂町岩戸144-1
主原料/麦
麹菌/白麹(麦)
度数/25度
蒸留/減圧、常圧蒸留

焼酎メローコヅルの写真
【メローコヅル エクセレンス】
小正酒造が1957年(昭和32年)「メローコヅル」を完成させたのが、焼酎の樫樽焼酎の始まりだといわれています。
厳選した米で仕込んだ原酒を、樫樽で10年間貯蔵したのち、タンクで2年ほど貯蔵。樽の甘い香りをほのかに感じ、口に含むと、古酒を思わせる芳醇な香りが広がり。
するりとのどに落ちていきます。

メローコヅル エクセレンス
小正醸造/鹿児島県日置市日吉町日置3309
主原料/米
麹菌/白麹(米)
度数/25度
蒸留/常圧蒸留

熟成焼酎のオススメの飲み方

樽熟成焼酎は、深い味わいと、長い余韻が特徴。
それにふさわしい、オススメの飲み方を紹介します。

熟成焼酎オススメの飲み方ロックの写真
【ロック】
氷で冷やすと甘味が締まるとともに、とろりとした質感が楽しめます。
口の中で長い余韻を楽しめるのが、特徴。また、氷が徐々に溶けるので、ストレートから水割りに近い香味の変化も楽しめます。
そして、ロックの命は氷です。
美味しい水で作られた、大きめで透き通った氷がオススメ。

熟成焼酎オススメの飲み方ストレートの写真
【ストレート】
ストレートは、焼酎本来の香りと個性を濃厚に感じることができます。
「生」のままなので、風味や熟成具合がダイレクトに。
上質な焼酎の原料由来の風味、熟成による変化、樽熟成の個性などを十分に楽しめます。「何も足さない、何も引かない」通な飲み方です。という証にしてほしいものです。
ただし、チェイサーの用意も忘れずに。

熟成焼酎オススメの飲み方炭酸割りの写真
【炭酸割り】
いわゆる、ハイボールです。
炭酸水のシュワシュワした心地よい爽快感は、バニラやヘーゼルナッツなどの熟成由来の甘い香りと味わいを、グーンと伸ばします。
時には、相乗効果によって、レモンを絞ったような柑橘系の風味がでてくることも。クリアでキレのある喉ごしは、少量の焼酎で十分だと言う人にはオススメの飲み方です。

焼酎のおいしさは、熟成があるからこそまとめの写真

まとめ

最近は、ウイスキーと見間違うくらい、格調の高い熟成焼酎に出会うことも多くなってきました。
これからは皆さんも、熟成焼酎のキャラクターに注目して、焼酎選びをしてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

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