プレミアム焼酎とは?
今や世界的にも人気の「焼酎」。その中でも特に人気が高く、少量生産のため流通が少なく手に入りにくいものが「プレミアム焼酎」と呼ばれています。今回は「プレミアム焼酎」の中でも伝説の「3M」をはじめ8銘柄を詳しく解説します。
プレミアム焼酎はいつから呼ばれるようになった?
プレミアム焼酎と呼ばれはじめたのは、2000年代前半の第三次本格焼酎ブームだと言われています。
プレミアム焼酎は焼酎ブームが始まり
これまで麦焼酎が中心であった市場に芋焼酎が参入し、酎ハイのベースではなく焼酎を味わいながら飲む文化の始まりとなりました。
その時期から、「3M」始めとした入手困難な銘柄が「プレミアム焼酎」と呼ばれるようになりました。
プレミアム焼酎は高級?
プレミアム焼酎は、どれも市場人気に対し生産が少量で手に入りづらいため、高級品とされています。
公式の入手方法は、抽選や予約制で、中には数ヶ月待たないと手に入らないものも。
プレミアム焼酎の定価
定価はそれぞれ数千円ほどと一般的な焼酎とさほど変わりありませんが、市場価値は2倍以上になっている銘柄も珍しくありません。
プレミアム焼酎の「3M」を紹介
「3M」とは、プレミアム焼酎の中でも特に人気のある3銘柄を指し、それぞれのイニシャルを取って「3M」と呼ばれているものです。次に、それぞれの特徴を解説します。
「村尾(むらお)」
「村尾」は鹿児島県薩摩川内市「村尾酒造」の逸品です。
「村尾」の特徴はなんと言っても、香ばしいさつまいもの香りです。
芋の甘みと深み、それを後から追ってくるほんのりとした柑橘の爽やかさにより、芳醇ですっきりとした味わいに仕上がっています。
「村尾酒造」は創業当初(明治35年)から、地中に埋めたかめ壺で熟成させる「かめ壺仕込み」を始め、全て手造りで行っているため、生産数が限られています。
入手方法に、毎月1日〜10日にハガキによる抽選があります。
「森伊蔵(もりいぞう)」
鹿児島県垂水市に蔵を構える「森伊蔵酒造」の「森伊蔵」。
「森伊蔵」の特徴はバランスの良さ。角がなく、芋焼酎の独特な臭みの少なさに加え、まろやかでバランスの取れた味わいが人気の理由です。
「森伊蔵酒造」では、創業当時の蔵と酵母を今も使用する伝統のある蔵元です。
一時経営が傾いた時期もありましたが、当時の四代目当主は、こんな時こそ伝統を守ることが大切だと、代々受け継がれた製法を変えることなく、一本一本丁寧に作り続けられました。
それに敬意を払ったいまの五代目当主が、四代目の名を借り「森伊蔵」と名付けたといいます。
入手方法は、電話での予約注文。毎月15日〜25日に電話が繋がった場合、抽選登録になります。
「魔王(まおう)」
「魔王」は、鹿児島県肝属郡錦江町「白玉醸造」が蔵元です。
この銘柄は名前のインパクトとは裏腹に、芋焼酎には珍しいフルーティさが特徴です。
臭みがなくすっきりとした味わいで、ほのかな甘みも感じられます。
「魔王」は、熟成により原酒が少量ずつ減る現象「天使のわけまえ」にちなみ、「天使をも魔界に導く特別な酒」の意を込めて命名されました。
現在の入手方法は、電話で注文表を取り寄せ、半年ほど待つ必要があります。
非常に回線が混雑するので滅多に繋がらないとか。
4Mとも! 「萬膳(まんぜん)」
こちらも入手困難な銘柄の一つ「萬膳」。
イニシャルから3Mに加え「4M」と呼ばれることもしばしば。こちらを手がける「万膳酒造」は芋、米、麹、仕込み水に至るまで徹底的に厳選を行い、ラベルには原材料の生産者名も明記されています。
味わいは芋のコクとほのかな甘み、木樽蒸留特有のナッツのような香ばしさが感じられます。
なめらかな味わいは、その名のとおり「萬(よろず)」の「膳」に至福をもたらします。
プレミアム焼酎は、「百年の孤独」から始まった
「プレミアム」焼酎の元祖、「百年の孤独」をご紹介します。
1985年、宮崎県の黒木本店がホワイトオーク樽で長期熟成をした「百年の孤独」の販売を開始。
「百年の孤独」はウイスキーユーザーを取り込んだ
ホワイトオーク樽での長期熟成は、ウイスキーの熟成方法でよく用いられ、樽の黄金色と香ばしさがつきます。
焼酎好きだけでなくウイスキーユーザーにも好まれ、入手困難な逸品となりました。
「百年の孤独」の飲み方
ココナッツや麦のような香ばしさと上品な熟成香を楽しむなら、ストレートやロックで。
水割りにすれば、穀物の味わいをより深く感じられるでしょう。
樫樽焼酎は「百年の孤独」が元祖
焼酎は以前から樽による長期熟成は不向きとされていましたが、黒木本店が初めて長期熟成による「百年の孤独」を販売しました。
樫樽焼酎の元祖である「百年の孤独」」はまさにプレミアムな一本です。
コンビニ購入可能? 「三岳(みたけ)」の底力
プレミアム焼酎の中でも、比較的手に入りやすいものをご紹介します。
プレミアム焼酎の中で、手軽に買える「山岳」
鹿児島県の屋久島にある山岳酒造の芋焼酎、「山岳」は人気が高いものの比較的手に入れやすい銘柄です。
ハイボールがオススメ
クセが少なく、フルーティーですっきりとした味わいの「山岳」は、ロックやストレートはもちろん、ソーダで割ってハイボールにすると、よりさっぱりといただけます。
その他コンビニで買えるプレミアム焼酎「晴耕雨讀(せいこううどく)」
鹿児島県の佐多宗二商店が一本一本丁寧に手がける「晴耕雨讀」はなんとコンビニでも買うことができます。
米焼酎が少しブレンドされているため、清涼感のあるマイルドな口当たりが魅力です。
吟醸館を実現した「鳥飼(とりかい)」
プレミアム焼酎の中でも「鳥飼」には一味違った特徴があります。
球磨焼酎を代表するプレミアム焼酎
球磨焼酎(くましょうちゅう)とは、熊本県球磨郡や人吉市で製造される米焼酎の呼び名です。
中でも鳥飼酒造の「鳥飼」は本格焼酎で初めて「吟醸香」を出した焼酎です。
「鳥飼」の吟醸香は日本酒好きにもオススメ
吟醸香とは、日本酒に見られるフルーツのような香りです。
「鳥飼」では、まるで日本酒のようなトロピカル感を味わえます。
ペアリングは和食
フルーティーな「鳥飼」は、焼き魚や刺身など和食によく合うでしょう。寿司のペアリングとして「鳥飼」試してみては?
まとめ
以上、プレミアム焼酎を8銘柄紹介しました。
歴史と伝統を兼ね備えた、個性豊かなプレミアム焼酎。
気になる一本は見つかりましたか? 特別な日にプレミアム焼酎はいかがでしょうか。
この記事を書いた人
SHOCHU PRESS編集部
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