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焼酎と蒸留酒はどう違う?|健康が気になる人におすすめの理由とは

焼酎は健康にいいという話を聞いたことがあるでしょうか?あなたが健康やダイエットが気になっていて、なにかお酒が飲みたいのならば焼酎をおすすめします。ワインやビール、ウイスキー、ウオッカなどより、焼酎は健康に優しくダイエットに向いています。それにはイメージだけでなく、ちゃんとした理由があるのです。この記事では、焼酎がおすすめの理由を、エビデンス(裏付け)をもとにご紹介します。

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焼酎と蒸留酒の違いは?

焼酎は日本を代表する蒸留酒です。そもそも焼酎と蒸留酒は違うのでしょうか?まず、焼酎の製造法による分類、酒税法上の区別を知っておきましょう。

焼酎は蒸留するから蒸留酒

焼酎は糖質を含む原料をアルコール発酵させた醪(もろみ)を蒸留してつくられます。つまり、焼酎は蒸留酒です。

酒税法上の分類

焼酎は蒸留方法によって甲類と乙類に分類されます。甲類は連続式蒸留機を使用して作られます。スッキリとした雑味のない味わいが特徴。アルコール度数は25度から36度未満と規定されています。また乙類は単式蒸留によってつくられ、材料による味わいが残っています。乙類の焼酎を「本格焼酎」ということもあります。アルコール度数は45度以下と規定されています。

蒸留酒とスピリッツの違い

酒税法上のスピリッツは、焼酎、ウイスキー、ブランデー、原料用アルコールを除いたエキス分2度未満の蒸留酒類と定義されています。代表的なものにジン、ウオッカ、ラムなどがあります。また市販されているいわゆる「缶チューハイ」は酒税法上、糖類や果汁などのエキス分が2度未満のものを「スピリッツ」に分類します。

原料用アルコールとは

原料用アルコールとは「アルコール含有物を蒸留したもので、アルコール度数が45度を超えるもの」と定義されています。つまり原料用アルコールも蒸留酒です。

世界の蒸留酒

蒸留酒は世界中で作られています。よく知られているものについてご紹介しましょう。

ウイスキーの画像

ウィスキー

ウイスキーは、酒税法では発芽させた穀類及び水を原料として糖化、発酵させたアルコール含有物を蒸留したものです。
イギリスのスコッチ、アイルランドのアイリッシュウィスキー、アメリカのバーボン、カナダのカナディアンウィスキー、日本のジャパニーズウイスキーは、5大産地と言われます。
それぞれに味わいに特徴があり、スコッチは麦芽をビートの煙で乾燥する工程が特徴でスモーキーな香りに特徴があります。アイリッシュウイスキーは、まろやかなブレンデッドウイスキーです。バーボンは、内面を焦がした樽で熟成するので香りが強く、カナディアンウイスキーはバランスの良く穏やかな香味があります。ジャパニーズウイスキーは、華かな香りとバランスの良い味が特徴です。

ブランデーの画像

ブランデー

ウイスキーは、酒税法では果実及び水を原料として発酵させたアルコール含有物を蒸留したものとされています。
ブランデーという名称を持つ酒類の起源は、南ヨーロッパのワインを原料とした蒸留酒です。またぶどうの搾りかすを使った「グラッパ」や「マール」、ブドウ以外の果実を原料とした「カルヴァドス(原料:リンゴ)」「キルシュ(原料:サクランボ)」などもブランデーの仲間で、世界中で多彩に作られています。

4大スピリッツの画像

4大スピリッツ

蒸留酒のうち、ウォッカ・ラム・ジン・テキーラを4大スピリッツといいます。これらはカクテルのベースとしても多く使われ、世界中で愛されています。
ウォッカはロシア発祥で白樺の炭を使って濾過したお酒で、ロシア革命を機に世界に広まりました。
またラムは、サトウキビを絞った液を原料とし、カリブ発祥とされます。砂糖を焦がしたカラメルのような甘い香りが特徴で、「ホワイトラム」「ゴールドラム」「ダークラム」にわけられます。
ジンは、最初の蒸留液にジュニパーベリーなどの草根木皮を浸し、再度蒸留した無色透明の酒で、もとは利尿作用や解熱作用を目的として製造されました。
テキーラはリュウゼツラン(アガベ)を原料とし製造されるメキシコのお酒です。誕生したきっかけは大きな山火事で、焼け跡から甘い香りがするのを発見し、蒸留したことだといわれています。

その他

今まで紹介してきた以外にも、中国の白酒、西アジア、東南アジアで飲まれているアラック、ブラジルのビンガなど世界には多種多彩な蒸留酒が存在します。

蒸留酒と醸造酒の違いは?の画像

蒸留酒と醸造酒の違いは?

アルコール発酵のみを用いて製造される酒類を、醸造酒といいます。ワインや日本酒が代表的な醸造酒とされます。酒税法上、ビールは発泡性酒類に分類されますが、醸造酒の仲間です。

歴史

醸造酒の歴史は古く、紀元前3000年以上前とされるメソポタミアの粘土板にビールの記述が発見されています。
世界最古の蒸留酒は、メソポタミアで造られていた「アラック」。現在でも、アラックという名称は西アジアから東南アジアでは蒸留酒の総称として使われています。

製造方法

ワインはブドウ果実にある酵母と果実の糖によって発酵し、日本酒は麹、ビールはビール酵母でアルコール発酵をおこないます。

アルコール度数

一般にアルコール発酵をおこなう酵母はアルコール度数が高くなると活動が弱まるため蒸留酒に比べ、醸造酒のアルコール度数は低くなります。

ペアリングの画像

ペアリング

お酒と料理の相性にこだわりを持ち、楽しむ食事スタイルのことを「ペアリング」といいます。蒸留酒は4大スピリッツのウオッカ、ラム、ジン、テキーラのように、カクテルとしてシロップや果汁などとともにシェイクしたものを飲んだり、ウイスキーやブランデーのように食後酒として飲んだりすることが多いものです。なので、蒸留酒は食事と楽しむペアリングのシーンには、あまり適していないといえるでしょう。
しかし、焼酎についてはペアリングを楽しむ人が多くいます。刺し身や煮物など和食にもよく合い、食事中にも楽しめる焼酎は蒸留酒のなかでも飲みやすく、親しみやすい面を持っています。

焼酎は蒸留酒だから太らない?|カロリーと栄養成分

酒類の成分について日本食品標準成分表2020年版に収載されているデータをまとめました。この数値に基づいて醸造酒と蒸留酒の成分の違いをみていきます。

成分表の画像

カロリー

カロリーはエネルギーで表します。蒸留酒はアルコール度数が高く、一見カロリーが高そうに見えるのですが、アルコール1%あたりのカロリー換算値はすべて7kcalです。これは、蒸留酒のカロリーはアルコールのみが影響していることを反映しています。
アルコールのカロリーはエンプティカロリー(空のカロリー)と呼ばれることがあるのを知っていますか?アルコールはカロリーが高くても栄養素が少なく、摂取すると熱となって体外に放出されます。いくらかは蓄積されるとしても、体に蓄積しないカロリーもあり、それがエンプティカロリーと言われるのです。
醸造酒には、原料となる果物やコメや麦のたんぱく質や炭水化物などが含まれています。そのため、アルコール以外のカロリーも含有するのです。

糖質

炭水化物は糖質と食物繊維を合計した数値で、酒類の場合、純粋に糖質です。
醸造酒は、原料となる果物、コメ、麦などの糖類が微量に残っています。果糖、ブドウ糖のような単糖類、でんぷんなどの単糖類が含まれていて、味を左右します。
糖質制限をしている場合は、醸造酒は避けた方が無難でしょう。

プリン体

プリン体はペプチド結合をしている物質のことを言い、たんぱく質のもととなるアミノ酸もプリン体の一種です。成分表のたんぱく質にはプリン体も含みます。プリン体は肉や魚をはじめ、多くの食品に存在し、醸造酒の原料にも含まれます。醸造酒のうまみ成分はプリン体によるものです。
健康診断の尿酸値が気になるようであれば、プリン体の少ない蒸留酒をおすすめします。

焼酎は健康を気にする人におすすめ

蒸留酒は、糖質ゼロの上にプリン体もゼロで、ダイエット中や尿酸値が気になる方に、うれしいお酒です。また焼酎ならば、脂肪分の少なくおさえやすい和食にもペアリングでき、満足度の高い食事を演出することができます。
つまり、焼酎は健康を気にする人におすすめの酒類といえるでしょう。

まとめの画像

まとめ

焼酎は、日本を代表する唯一の蒸留酒です。蒸留酒は、糖質やプリン体がゼロで、健康を気にする人におすすめの酒類です。そのうえ、焼酎は、カロリーを低く抑えやすい和食とも相性が良く、健康に気を使いながらも、楽しくおいしくお酒をのむことができます。
健康に気を使うと、糖質やプリン体など気になることも多く、食事を楽しむことを不自由に感じがちです。焼酎ならば、健康に気をつけながらも、満足度の高い食事ができます。今度の食事では焼酎をセレクトしてみませんか?

 

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