甲類焼酎×樽貯蔵に注目!「 樽が香る〈宝焼酎〉」を飲んでみました
甲類焼酎の良さは、何といってもピュアでクリアな味わいですよね。
連続式蒸留機で何度も蒸留するので、焼酎のクセのある臭いは除去されます。
果汁やシロップが入った炭酸ドリンクと楽しめるのも魅力的。
今では、注目のRTD商品のベースのお酒としても大活躍です。
今回は、そんな甲類焼酎の銘柄をご紹介します。
甲類焼酎の歩みは、宝酒造と共に
今回ご紹介するのは、「樽が香る〈宝焼酎〉」です。
そう、甲類焼酎メーカーの中で、日本一の生産量を誇る宝酒造の銘柄です。
宝酒造の創業は古く、1842(天保13)年までさかのぼります。
創業地である京都・伏見において、当初は、粕取焼酎を製造していたようです。
宝酒造が全国区の焼酎メーカーとなったのは、新式焼酎の誕生から。
1894年、甲類焼酎が生まれるきっかけとなった連続式蒸留機が、ドイツから導入されます。
それまでは、フーゼル油、エステル、アルデヒドといった成分が主張した焼酎が多く、そのために苦手な人も多かった。
連続式蒸留機で蒸留された焼酎は、それらの成分を除去できるので、ピュアでクリアな味わいが実現。
新しい焼酎として「新式焼酎」と呼ばれ、全国的なブームになったのでした。
宝酒造では、1912年(正元年)に新式焼酎の販売権を獲得します。
その新式焼酎を「宝焼酎」として発売。
甲類焼酎の歩みは、宝酒造と共に始まったといってよいでしょう。
焼酎ファンの裾野を広げた”木の香り”
銘柄名にある”樽が香る”というのは、焼酎を木樽で貯蔵したときに溶出した木の香りのこと。
焼酎の貯蔵は、甕やタンクが一般的でしたが、最近は木樽も用いられています。
木樽で長期間貯蔵すると、木の香りや色がお酒に溶出して、独特の味わいや香りをもたらします。
木樽で貯蔵するお酒といえば、ウイスキーが有名ですよね。
琥珀色の見た目で、味わいと香りはとっても濃厚。
1980年代、宮崎県の焼酎蔵が、ウイスキーと同じように木樽で長期貯蔵した焼酎を発売します。
焼酎は、伝統的に長期貯蔵に向かないお酒といわれていましたが、その焼酎は大変な人気銘柄に。
それ以降、多くの焼酎メーカーが、木樽で長期貯蔵した銘柄を発売。
ウイスキーファンが、焼酎を飲むきっかけになったといいます。
木の香りがする焼酎は、焼酎ファンの裾野を広げたのでした。
「樽が香る〈宝焼酎〉」の味わい
では、さっそくいただきます。
宝酒造のWEBサイトでは、ハイボールもおすすすめの飲み方として紹介されています。
「樽が香る〈宝焼酎〉」は、ウイスキーと同様に木樽貯蔵しているので、納得です。
シュワシュワした炭酸と木の香りは、相性バツグンですよね。
ただ、今回はロックでいただきます。
甲類焼酎はいろいろなドリンクと割って飲む機会が多いですが、「樽が香る〈宝焼酎〉の樽の香りに期待して。
「樽が香る<宝焼酎>」の原材料は、サトウキビ糖蜜・トウモロコシ・大麦。
宝酒造の焼酎蔵「黒壁蔵」にある約85種類、約2万樽の中から厳選した“樽貯蔵熟成酒”を10%使用しています。
発売は、2019年9月。
お酒は、やや琥珀色をしています。
焼酎には光量規制があるので、ウイスキーのような琥珀色にはできません。
グラスに注ぐと、木の樽の甘い香りが立ちます。
口に含むと、ピュアですっきりしたクリアな酒質に、パランスの良い樽の香り。
甲類焼酎の持つ独特なツンとしたアルコールの印象は薄いです。
約2万樽の中から厳選した“樽貯蔵熟成酒”のブレンドの絶妙さは、宝酒造の企業の凄みが感じられます。
食中酒として、オススメです。
網で焼いたサンマの焦げた皮目といただくと、秋がグッと近づきそうです。
サンマに振りかけた柑橘類を、グラスに入れても良いかも。
この「樽が香る〈宝焼酎〉」の容器は紙パックです。
飲んだ後は、このようにコンパクトにまとめて、燃えるゴミとしての処分ができるのも嬉しいですよね。
まとめ
いかがでしたか。
甲類焼酎のピュアな味わいと香りは,樽の香りとの相性がグッド。
ともすれば主張しがちな樽の香りが、気にならなくなることも。
皆さんも、ぜひ「樽が香る〈宝焼酎〉」を味わってみてくださいね。
この記事を書いた人
SHOCHU PRESS編集部
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