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黒糖焼酎とは?特徴や魅力、おすすめ銘柄を解説します!

芋焼酎や麦焼酎と比べて、全国的な認知度では今一つといわれる黒糖焼酎。
実は、焼酎をこれから飲んでみたい!という初心者の方にも、通の方にも幅広く楽しんでいただける焼酎なんです。
そこで今回は、特徴からおすすめの銘柄、おいしい飲み方や世界的な蒸留酒と類似点まで、当記事で分かりやすくまとめて紹介。
全国的な認知度が広がる前に、一緒に黒糖焼酎の魅力を先取りしましょう!

黒糖焼酎はどこで生産される?

黒糖焼酎は鹿児島県の南海に浮かぶ奄美諸島で生産されます。

奄美諸島は、奄美大島(あまみおおしま)、喜界島(きかいじま)、徳之島(とくのしま)、沖永良部島(おきえらぶとう)、与論島(よろんとう)などの島を中心とした、有人・無人の島々の総称です。
亜熱帯海洋性の温暖な気候は、まさに南国。
近年は、主要都市からの直行便も増えて観光スポットとしても有名ですよね。

奄美諸島の温暖な気候のもと、黒糖焼酎は生産されています。

黒糖焼酎はどこで生産される?の画像

黒糖焼酎の特徴は?

やや馴染みのない黒糖焼酎ですが、3つの大きな特徴があります。
まずき、その3つの特徴を詳しく説明します。

黒糖焼酎の特徴は ?の画像

〈特徴1〉黒糖焼酎は、奄美諸島でしか生産が認められていない

黒糖焼酎は、奄美諸島でしか生産が認められていません。
全国のどこで生産しても問題のない芋焼酎や麦焼酎、米焼酎とは大きな違いですよね。
正確にいうと、大島税務署管内での生産しか認められていないのです。

理由は、奄美群島の特有の歴史にあります。
本来、サトウキビから作る黒糖は、島外移出向けの特産品だったので、島民が消費することは稀でした。
しかし、太平洋戦争が始まると島外移出も滞り、合わせてモノ不足から、黒糖を原料にした焼酎生産が始まります。

戦争が終わり1953年(昭和28年)、奄美諸島が日本に復帰すると、その黒糖を原料にした焼酎生産が問題になります。
酒税法では、焼酎の原料として糖類は認めていなかったからです。
紆余曲折の結果、「糖化原料に米麹を使用する」「奄美群島区の管轄区域内のみの製造」「認められる糖類は、純黒糖のみ」を条件に、黒糖焼酎の生産が認められたのでした。

〈特徴2〉本格焼酎の中でもアルコール度数が高い

本格焼酎の中でもアルコール度数が高く、30度が一般的です。
芋焼酎や麦焼酎、米焼酎といった本格焼酎の一般的なアルコール度数は25度。
なので、5度高いことになります。

理由は、奄美諸島では30度の黒糖焼酎を水で半々にして飲むのが一般的であったから、といわれています。
沖縄県で生産される泡盛も30度が一般的ですから、気温が高い南国では、高いアルコール度数のお酒が好まれるのかもしれませんね。
ただ、近年は都会向け商品として25度の黒糖焼酎も増えてきたので、購入時にはぜひ、チェックしてください。

〈特徴3〉黒糖が原料なのに糖質ゼロ、プリン体ゼロ

黒糖から生まれたお酒というと、糖が多く含まれていると思われがち。
ところが、黒糖焼酎は蒸溜酒なので糖質ゼロ、プリン体もゼロなんです。
アルコールを含んでいるので、カロリーはゼロではありませんが、ダイエット中の人にはオススメのお酒といえそうです。

おすすめ銘柄

ここでは黒糖焼酎を選ぶ上でのおすすめ銘柄を、島ごとに紹介していきたいと思います。

奄美諸島では、有人7島のうち、5島で黒糖焼酎が造られています。
黒糖焼酎と一口にいっても、それぞれ島の気候も異なり違った自然や文化が存在しているので、微妙に異なる風味が備わります。
島ごとの個性を理解してみると、好みの味を見つけやすいかもしれませんね。
それでは見ていきましょう!

奄美大島(あまみおおしま)

奄美大島の黒糖焼酎の特徴は、他の島と比べて黒糖を使う量が少ないこと。
そのため、米麹の風味を酒質に反映して、コクのあるやわらかな仕上がりとなる傾向があります。

◆「里の曙」/町田酒造
奄美大島にある黒糖焼酎ブランドのなかでも、浅い歴史ながら多くのファンを得ている人気銘柄。
黒糖焼酎の中でいち早く減圧蒸留を取り入れて、黒糖の香りよりもフルーティーな香りがウケています。
近年では、略して「サトアケ」と呼ばれることも。
香り、味わいともに穏やかなので、初心者の方にオススメの一本です。

町田酒造 長期貯蔵 里の曙 [ 焼酎 25度 鹿児島県 1800ml ]

◆「あまみ長雲 一番橋」/山田酒造
バニラのような甘い香りが感じられる濃さが身上の黒糖焼酎です。
フルボディタイプで、しっかりした旨味があるので、本格焼酎の通の方にも安心してオススメできる一本です。

山田酒造 長雲 一番橋 黒糖焼酎 30度 1800ml

喜界島(きかいじま)

喜界島はサトウキビ栽培を中心とした農業が盛んな島です。
豊富なサトウキビから良質な黒糖が造られる故に、島外では高値で取引されています。

◆「朝日」/朝日酒造
朝日酒造は、創業が大正5年で奄美諸島の中で、最も古い蔵です。
代表銘柄である朝日は、やや重い酒質だが、キレもよくドライな仕上がりです。
軽快感が特徴なので、ロックがおすすめ。
骨格がしっかりしていて伸びがよいので、魚の煮付けや豚の角煮など、甘みも辛みも濃厚な味の濃い食べ物によく合います。
奄美諸島の黒糖の味わいと香りを楽しみたい人には、オススメの銘柄です。

徳之島(とくのしま)

奄美諸島の中でも2番目に大きな島です。
黒糖の質では、地域内でも1、2を争うといわれています。

◆「島のナポレオン」/奄美大島にしかわ酒造
比較的、クセがなく黒糖焼酎の入門編として安心の銘柄です。
銘柄名にインパクトがあるので、覚えやすいのも魅力。


奄美黒糖焼酎 島のナポレオン 25度 瓶 [ 焼酎 900ml ]

沖永良部島(おきえらぶとう)

沖永良部島の黒糖焼酎は、奄美大島に比べて黒糖の量が多めです。

◆「昇龍」/原田酒造
やや強い黒糖の香りが特徴的な銘柄です。
ロックにすると甘みに幅が出て、黒糖焼酎の特徴がよく出ます。

奄美黒糖焼酎 昇龍 赤ラベル 1800ml

与論島(よろんじま)

黒糖焼酎のアルコール度数は30度と高いものが多いですが、与論島だけは20度の焼酎が一般的です。島の宴会用として位置づけられてたためといわれています。

◆「有泉」/有村酒造
与論島にある唯一の焼酎蔵が、有村酒造です。
20度のレギュラー焼酎は、他の本格焼酎と比較しても珍しく、料理とペアリングするには、お楽しみの一本です。

奄美黒糖焼酎 有泉 (ゆうせん) 20度 1800ml (1.8L) 瓶 6本セット

おすすめの飲み方

本格焼酎には「お湯割り」「直燗」「水割り」「ロック」「ストレート」「ソーダ割り」など、多様な飲み方があります。
今回は、その中でもとくに黒糖焼酎に適したおすすめの飲み方を紹介していきたいと思います。
ぜひ、今夜の晩酌の参考にしてみてください。

【飲み方1】ストレート

黒糖焼酎本来の味わいや香りを楽しむには、何といってもストレートです。
黒糖焼酎の原料には、黒糖のほかにお米が使用されています。
ストレートで飲むことによって、そのお米の蒸した香りが感じられるのです。
こうした複雑な香りは、もちろんロックや他の飲み方でも十分に楽しめますが、冷えていたり、何かと割ってしまうとやはり香りが抑えられてしまいます。
香りや味わいを最大限楽しむには、ストレートがオススメの飲み方なのです。
【飲み方1】ストレートの画像

【飲み方2】ロック

黒糖焼酎のアルコール度数は30度と高いので、ロックがオススメです。
ウイスキーのように食後酒として楽しんでも素敵かと思います。
作り方もシンプルで、氷を入れたロックグラスに焼酎を適量注ぐだけ。
ロックで冷えた状態で飲むことでよりクリアな味わいとなり、後味まで綺麗に流れていきます。
また、時間の経過とともに氷が溶けてくるので焼酎の味わいの変化も楽しめます。

【飲み方2】ロックの画像

【飲み方3】カクテル

実は、黒糖焼酎の飲み方としてオススメなのがカクテルです。
黒糖焼酎は「和製ラム」と呼ばれていますが、ラムといえば、燦々ときらめく太陽に、開放的なビーチがぴったりのお酒。
モヒートやキューバリバーなどのカクテルのベースのお酒として有名ですが、ぜひ、ラムの代わりに黒糖焼酎でカクテルを作ってみてください。
ここでは、3つのレシピをご紹介します。

◆モヒート
キューバのハバナ発祥といわれるモヒート。
甘味と酸味、苦味が三位一体になったカクテルは、南国のビーチによく似合いますよね。
グラスに広がるミントは、見た目にも清涼感にあふれています。
黒蜜や黒砂糖を思わせる甘い香り、そしてなんといっても深いコクを味わうには、ぴったりのカクテルです。

また、この爽快感は料理との相性も意外と良いと思います。
辛くて酸味のたっぷり効いたトムヤンクンのようなタイ料理とペアリンクしてみてください。

作り方
①グラスに黒糖焼酎(60cc)・ライム果汁(45cc)・ガムシロップ(25cc)を注ぐ
②スペアミントを一掴みいれる
③クラッシュドアイスを入れて、ソーダを注ぐ
④ソーダが消えないよう混ぜて完成

◆キューバ(アマミ)リバー
黒糖焼酎をコーラアップで仕上げたシンプルなカクテルです。
甲類焼酎をコーラで割った「コーラハイ」と何が違うの?と思われそうですが、本格焼酎である黒糖焼酎をベースにすることによって、カクテルに変身するのです。

作り方
①冷えたハイボールグラスに氷を入れる。(ロックアイスがオススメ)
②黒糖焼酎とコーラを1 :2の割合で注ぐ
③コーラ炭酸の泡が消えない程度に優しく混ぜる。
④カットレモンを上から軽く絞り、グラスの上に乗せて完成

◆ホットバタードラム(黒糖焼酎)

最後に紹介するのはホット・バタード・ラムがベースのカクテル。
バターの濃厚な旨味を追加した、「焼酎のお湯割り」インスパイア系です。
秋の夜長、読書を楽しむ時間にぴったりの飲み物といえるでしょう。

プティ・フールといった食後の軽いお菓子との相性が良さそうです。
サクサク軽い食感のウェハースと組み合わせると手が止まらなくなるので、注意が必要です。

作り方
①お湯を準備する
②耐熱容器にお湯、焼酎の順に6:4の割合で注ぎいれる
③バターを小さじ1杯入れてよく混ぜて完成

モヒートの画像

まとめ

本格焼酎の中でも、その親しみやすい味わいと手頃な価格が非常に魅力的な黒糖焼酎は、まさに本格焼酎をこれから始めてみたいという方にはぴったり。
まずは減圧蒸留で仕上げた「サトアケ」から始めてクリアな味わいを楽しむのもいいですし、「一番橋」で濃厚な黒糖にトライしてみるのもいいですね。
ぜひ、当記事を参考にお気に入りの1本を見つけてみてくださいね。

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