焼酎の種類とは? | 製造方法や原料の違いをご紹介します
日本を代表する蒸留酒といえば、焼酎ですよね。製造方法や原料などの違いによってさまざまな種類に分かれます。
そのため、焼酎を飲んでみたい!という初心者の方にとって、なかなか選ぶのが大変なお酒。
そこで今回は、製造方法や原料などの違いをご紹介します。初心者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
焼酎とは
焼酎は、蒸留酒の一種です。
蒸留酒は、ウイスキーやブランデーが有名ですよね。
原料を発酵させた液体を蒸留して造られます。
蒸留して造られるお酒の特徴は、アルコール度数が高いこと。
ワインや日本酒といった醸造酒と比べるとその高さがわかります。
一般的なアルコール度数は、ワインが13〜15度前後、日本酒が13〜15度前後であるのに対し、焼酎のレギュラー酒は25度前後もあります。
製造方法による違い
焼酎は製造方法による違いがあり、大きく3種類に分けられます。
単式蒸留機で仕上げた「単式蒸溜焼酎」と、連続式蒸留機で仕上げた「連続式蒸溜焼酎」、それに「単式蒸溜焼酎」と「連続式蒸溜焼酎」をブレンドした「混和焼酎」です。
ここでは、それぞれの焼酎の特徴についてご紹介します。
単式蒸溜焼酎
「単式蒸溜焼酎」は、単式蒸溜機で仕上げた焼酎のことをいいます。
単式蒸溜機は、蒸留技術が伝来した時と構造的には変わらない伝統的な蒸留機。
発酵液である醪(もろみ)を加熱して気化させ、冷まして液体にするという、シンプルさが身上。
単式蒸溜の蒸留は1回きりなので、原料本来の味わいや香りも液体に移行するのが特徴。
反面、雑味成分も留出して臭いの原因になることもあります。
芋焼酎、麦焼酎、米焼酎といわれる焼酎は、この分類に入ります。
みなさん、「乙類焼酎」はご存知ですよね?
かつて、「単式蒸溜焼酎」は、「乙類焼酎」と呼ばれていました。
しかし、甲乙というと優劣を想起しますから、昔ながらの焼酎酒蔵からの反発がありました。
さまざまな働きかけがあり、2006年(平成18年)の酒税法改正によって、一定の条件をクリアした乙類焼酎を「本格焼酎」と呼称できるようになりました。
本格焼酎は単式蒸留器で作られますが、酒税法ではその他にも定義があります。
中でも特筆すべきは、本格焼酎で使われる原料を定めていること。
米や麦、芋、黒糖、清酒粕の他に下記の49品目を指定しています。
指定する物品
あしたば、あずき、あまちゃづる、アロエ、ウーロン茶、梅の種、えのきたけ、おたねにんじん、かぼちゃ、牛乳、ぎんなん、くず粉、くまざさ、くり、グリーンピース、こならの実、ごま、こんぶ、サフラン、サボテン、しいたけ、しそ、大根、脱脂粉乳、たまねぎ、つのまた、つるつる、とちのきの実、トマト、なつめやしの実、にんじん、ねぎ、のり、ピーマン、ひしの実、ひまわりの種、ふきのとう、べにばな、ホエイパウダー、ほていあおい、またたび、抹茶、まてばしいの実、ゆりね、よもぎ、落花生、緑茶、れんこん、わかめ
連続式蒸溜焼酎
「連続式蒸溜焼酎」は、連続式蒸溜機で蒸留した焼酎のことをいいます。
連続式蒸溜機で蒸留した焼酎は、何度も蒸留を繰り返すので、アルコール度数の純度が高くなります。
そのため、クリアでスッキリした味わいが特徴。
チューハイやサワーのベースのお酒として有名ですよね。
味わいや香りが無味無臭なので、シロップやエキスと混ぜて多様な飲み方ができるお酒として親しまれています。
かつて、連続式蒸溜焼酎は、甲類焼酎と呼ばれていました。
連続式蒸溜機が輸入された明治後期に、大量生産が可能でピュアで臭みがなく、品質にバラつきのない焼酎は、新しい焼酎だと期待されたからだといわれています。
大正期に入ってから「新式焼酎」と呼ばれ大変な人気になりました。
混和焼酎
混和焼酎は連続式蒸溜焼酎(甲類焼酎)と単式蒸溜焼酎(乙類焼酎)をブレンドしたお酒のことです。
連続式蒸溜焼酎(甲類焼酎)と単式蒸溜焼酎(乙類焼酎)の割合によって2種類に分類されます。
甲類が50%以上なら「甲類乙類混和」、甲類が50%未満なら「乙類甲類混和」と表記されます。
甲類か乙類の、容量の多寡でその呼び名が変わります。
また、甲類焼酎に原料ごとの種類分けはありませんが、混和焼酎の場合は、ブレンドする乙類焼酎の原料ごとに「焼酎甲類乙類混和 芋焼酎」「焼酎甲類乙類混和 麦焼酎」と分類されるのが特徴です。
まとめ
いかがでしたか。
焼酎は、製造方法や原料の違いによって個性が広がる魅力的なお酒。
酒場や家飲みまで、様々なシーンで使い分けてもよいかも。
皆さんも、自分にあったお気に入りの焼酎を見つけてみてください。
この記事を書いた人
SHOCHU PRESS編集部
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